残念でなりません。 | フィフィ オフィシャルブログ「All about FIFI」by Ameba

残念でなりません。

 今、溢れ出る涙が頬をつたっています。本日午後、筑紫哲也さんがお亡くなりになられたんですね。

私は昨年まで2年間に渡りTBSの『アイ・チテル!』に出演していたんですが、この番組は毎週水曜日News23の後に放送されるんですね、だからきっと筑紫さんのNewsを見てから『アイ・チテル!』を見てくれてた方が多いと思うんです。もちろん私もその1人でした。私のプロフィールにはデビューのきっかけがこの『アイ・チテル!』と記されてありますが、私の中では筑紫さんのNews23が自分のデビューと深い繋がりがあると信じていたんです。

 実は私が初めて東京のテレビ局に出演したのがTBSでNews23だったんです。その頃はまだ名古屋在住ですしもちろん素人として出演しているんです。でも私にとってTBSのゲートをくぐるのは胸高まる瞬間として今でも鮮明に覚えています。2001年のNews23の年間テーマ討論会、幸福論のネットナンパ大学生編に私は出演させていただき、しかもそこで手をあげた私に発言するチャンスを与えていただきました。『あなたは頭が良いんだから、その頭の良さをネットナンパに費やすんじゃなくて、もっと社会の為に費やすべきじゃない?』この一行を発言しただけ。私の心臓は緊張と興奮で爆発しそうでした。発言し終わっても、胸のドキドキは収まらず身体が小刻みにが震えていたんです。それでも発言した時の達成感、そのとき私は何か一つ成し遂げた爽快な気持ちになったんです。

 私はその4年後、『アイ・チテル!』に出演する為に再びTBSのゲートをくぐったんです。News23に出演する時に訪れたあの時の自分を懐かしみながら。『アイ・チテル!』の初出演の時だって十分緊張していたはず。でも私の中でNews23で発言した自分がどこかで自信に繋がっていたんでしょう。自分の意見をはっきりと言う事が出来たんです。私は当初番組のオーディションには落選していましたので初のイレギュラー外国人として呼ばれたに過ぎませんでした。以来番組が終る2年間私はレギュラーメンバーとして出演している感覚を持たずにいました。いつ降ろされても致し方ないこと受け止めていたのです。『アイ・チテル!』は恋愛トークバラエティー番組であるけれど、恋愛なら人それぞれの価値観がある、正直、人の恋愛にとやかく言うのは自分に合わないんですね、でももしその場でしか発言の機会が無いのであれば、その番組を通じてたとえそれが恋愛トークバラエティーであっても大事なこと伝えられるんじゃないかと思ってやってきたんですね。そのせいかあの時のテンションは自然に熱が入っていたんだと思います。

 あの時News23で発言したことで、ジャーナリズムの世界により一層興味を持ちメディアの活動に自信を持って挑めたのは否めません。そこで初めて見た生筑紫哲也さんは私に感動を与えてくれて大きく心揺さぶられました。政治学者である母が以前メディアでの出演を嫌い報道の未熟さを嘆いていましたが、私はあの時初めてNews23に出演して、自分は出来るんじゃないかという錯覚を起こしたんですね、母が嫌ったメディアで私ならやれるんじゃないかと、まぁ、ジャーナリストではなくタレントとしてやっていますが 、もし機会があればまた社会に向けて何か自分なりのメッセージを伝えられたらと思っています。憧れのジャーナリズム界の第一線でご活躍された筑紫哲也さんのご冥福を心よりお祈りいたします。