東京文京区にある花屋
「Field」のさいとうです。
花はもちろん、美味しい食べ物や
Fieldのテーブルから生まれる
色々なことを綴っていきます。
（ｽｨｰﾄﾒﾓﾘｰ)
花をあまりよく知らない人でも
知っている花ってなんでしょう？
バラ、サクラ、ユリ、あとガーベラくらいかしらね？
名前のあがる花って。
そんな中に加えられるユリ。
ユリ、だけど～！
最近、なぜか同業者サマから聞く話。
「ユリ？最近仕入れないなー。
入れてもカサブランカぐらいかも？」
「ユリ、ちょー久しぶりに仕入れちゃった」
えー！？
にわかには信じられず、何人かに聞いてみた。
返ってきた言葉は
「うーん。確かに最近、ユリ、買わないかも～」
「ユリのない花屋って最近多いよ」
うそうそうそー！！！
気になって機会があると
花屋さんでユリチェックに励みましたとも！
だって意外すぎちゃって。
するとまぁなんということでしょう～
ユリ、思っていたより ないわ。やっぱり…。
あるところには、ある。
ないところには、ない。（当たり前か…）
この場合の
あるところ は
大手や老舗、もしくは「昔ながらの」花屋さん。
ないところ は
オシャレ系、もしくはエキナカ系の花屋さん。
え？いつの間にユリって
そういうポジションになちゃったの？
日々、なんの疑いもなく
ユリを仕入れていた私、もう、ビックリ！
だってユリって花の王道といいますか、
ある意味真ん中にポジションしているような
花じゃないの？
だってユリって花自体が大きくて
花もちもいいから
生け込みの仕事にだって使わない？
お客さまだって「ユリちょうだい」って
買いに来られない？
若いフローリストは言うのです。
いや、そんなことないっすよ、
ユリ何に使うンすか？
えーだってユリに何、合わせるの～？
ウチ、葬儀やってないし～
暫し、ボーゼン。
ユリはいつも間にか、
一時期のカスミソウのようになっているのか？？？
（一時期、カスミソウは古臭い花、
とカワイソウな言われ方をしていた頃があるのです。
最近はそうでもないみたいだけど…）
（ユリ･ﾏﾙｺﾎﾟｰﾛ）
ユリ、いいと思うンだけど…。
こうやって大きなアレンジにも大活躍してくれるし
色だって白、ピンク意外にも
目の覚めるような黄色や
ニュアンス感のあるオレンジや
ボルドーカラーだってあるし
真ん中に刷毛でさっと色をつけたように
ラインの入るものや
淵にだけ色がついたものや
八重咲きだってあるのよ～。
だのに、なぜ？ナゼ？？なぜー？？？
（ﾕﾘ･ｲｴﾛｰｳｨﾝ）
調査（といっても周りの花屋さんに
聞き取り調査するくらいですが）の結果
あ、これかも？と思った理由、判明。
ユリは花同士がきゅきゅっと詰まった
ブーケやアレンジメントに使いにくいから。
どうもこのあたりにユリが
新しめの花屋さんに
あまりない理由のひとつみたいだ…。
確かに。
ユリは造形がはっきりしていて
花自体も立体感があって、そして基本、大きい。
お値段もそれなりにするものはする。
ユリを入れて
その大きさに見合った他の花を
（特に大人気のバラなどを）
きゅきゅきゅっとたくさん入れようとすると
傷のつきやすい花だから傷む。
花自体に立体感があるから
フラットに生けようとすると
バラなどと、
どうも様子が違って存在が浮いちゃう。
全体のバランスをとろうとすると
たくさんのユリ以外の花が必要だ。
なるほど…。
他にも
「存在感が寂しい感じ」とか
「花粉で汚れる」とか
「古いイメージがある」とか
「横向いて咲くから」とか
「花が右と左に分かれて咲くから使いにくい」とか…。
な、なるほど～。
分かる、分かる！という意見も
もちろんあったけど…。
ユリさま、どーする？
ホントにユリは敬遠される花なんでしょうか…。
（ユリ･ﾃｯﾎﾟｳﾕﾘ）
大きくいける時以外にも
こうやって小さなアレンジにも
活躍してくれるんだけどな…
？？？がいっぱいついた最近のユリ事情。
明日はユリの魅力、
たくさんお伝えしたいと思います！！
ふー！！（←荒いハナイキ）
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