ザ・プラクティス シーズン2 第4話「闇に抱かれて」 を見て。
この回のテーマは、
一つは、いかに綺麗に身を引くか。
そして、もう一つが、自分は何を信じて仕事をするか。
の二つではないかと思う。
この回は、二つのストーリーが並行して進んでいる。
一つが、伝説的な弁護士が1年前に起こした脳卒中の為に、記憶を司る脳の部分が損傷し、一時的にその場で行っている記憶を無くしてしまう。
その為、法廷内で被告人の名前を忘れたり、最終弁論の内容を忘れたりと、本来なら法廷に立つ事は、困難のはずなのに、それまでの経験で場を繋ぎ、しのいできた。
それ以上に、法廷内で忘れてはならない大切な事を忘れる、そんな自分を認める事が出来ないプライドが法廷に立たせている。
こういったのを見ると、本田宗一郎氏が空冷式エンジンにこだわり、他研究員と確執を生みだした事をふと思いだす。
誰しも老いるし、不慮の事故で障害を持ってしまう事もあるだろう。
そうした場合、いかに自分を客観的に見て、どうするべきか考えなくてはならない時がくるはず。
自分の事を冷静に客観的に見るのは、難しいだろうし、自分は、まだやれる、大丈夫と思いこんで、自信を持つ場合も必要だろう。
だからこそ、信頼が出来、厳しい宣告をしてくれるパートナーが必要なのではないかと思う。
本田宗一郎氏には、藤澤武夫氏が。
このドラマの場合、弁護士の妻が、その役割を担っている。
もう一つが、過去の法廷で無罪放免にした男が人質を取り立てこもったあげく、違う殺人まで行っていた被告人を弁護した弁護士の苦悩。
被告人を弁護する以上、最大限の弁護をして、刑を軽くするのが仕事だが、自分が無罪放免にした事により、死ななくてもよかった人が死んでしまう。
被告人の人権を守る為にした事が、他の関係ない人をしなせてしまう、これほど、やるせない事はないだろう。
自分は、誰の為に、何の為に、仕事をしているのか。
こういう葛藤は、誰もが感じた事があるのではないかと思う。
特に多くの人を巻き込む場合、多かれ少なかれ誰かには迷惑をかけている可能性がある。
その事を分かっているかどうかで、周りの人達への接し方も変わってくるだろうし、周りの人達の評価も変わってくるのではないかと思う。