今、読んでいる大前研一氏の「「知の衰退」からいかに脱出するか?」の最初の方に、最近は優しい内容の本が多くなったと書かれてある。
本屋の新刊コーナーの本のタイトルを見ると、毎月さまざまな本が発売されている。
一度売れた本の続編とか、応用編とか、または、内容が似たようでもタイトルを変えることで新しさをアピールしたりと。
優しい内容の本と言うのは、どういうモノか自分的にはピンとこないが、短期間で自分を変えることが出来ると言う内容の本は、自分は、どうしても敬遠してしまう。
本を読んで、その事を実践すれば自分が望む姿に変えられるのであれば苦労はない。
自分だけの強い信念がなくては、自分が望む姿には変わる事は出来ないのではないかと思う。
本に書かれている内容は、あくまでもマニュアルみたいな基本であって、その内容を自分に合ったようにアレンジする必要があるのではないかと思う。
そこに考える、自分に問いかけると言う行為が生まれ、新しい気づきが生まれるのではないかと思う。
本当に達成したい目標、自分を心から変えたいと言う強い意思があれば、世の中に氾濫している自己啓発系の本など、参考程度に過ぎないのではないかと思う。
まずは、自分のスタイル・考え方があって、初めて役に立つのではないかと思う。
戦後の敗戦から這い上がってきた経営者の人達は、自分の経営スタイル・考え方があったからこそ、ぶれずに発展・成長してこれたのではないかと思う。
今の時代は、マニュアルがある事で、基本的な事は誰にでも出来るようになっているが、それでは、それ以上の事をさせる為には何が必要なのか、リーダーが解って実践出来なくては、下の人達も実践が出来ないのではないかと思う。
一般的に、マニュアル以上の事を考えて行う理由として、目的意識・やりがい・報酬などがあると思うが、それは一人ひとり違うはず。
リーダーは、そこの事を分かっていても、自分の仕事の忙しさに振り回され、フォローできないのが現状ではないかと思ったりする。
だからこそ、コーチングが注目されているのではないかと思う。
そこには、職場の人間関係の変化があるのではないかと思う。
一昔前は、上司と部下、先輩と後輩、同僚同士と職場内の人間関係は家族関係に似たものがあったのではないかと思う。
それが、雇用の流動化により変化したのではないかと思う。
大企業の雇用削減と中小・零細企業の雇用削減とでは、経営者が感じる痛みは違うはず。
大企業の経営者は、数値上でしか人を認識出来ないが、中小・零細企業の経営者は、今まで働いていた人を見る事が出来なくなると言う現実感があるはず。
だから、中小・零細企業の経営者は、自分の給料を減らしてでも雇用確保をするのではないかと思う。
もちろん、大企業の経営者に人情がないと言うわけではなく、見つめる先が違うだけではないかと思う。
グローバル化した大企業であれば、日本国内だけでなく、世界各国の状況を見据えて先行投資などを考えていかなくては、将来、必ず衰退の一途をたどり、事業縮小、最悪、倒産と言う事態に陥る可能性もあるはず。
そうなれば、どれだけの人達が職を失う事になるだろうか。
ニュースを見ていると、日本国内の状況だけを見て、雇用削減を問題視しているが、世界を視野に入れた場合、どの様な見解になるのだろうか。
本社が日本にあり、国内の人達が解雇されているから、自然と国内問題にしがちだが、国内で造られた製品は海外へ輸出されているのであるから、海外の経済状況を考慮した上で、雇用削減問題を報道してもいいのではないかと思ったりする。
今日、放送された”田勢康弘の週刊ニュース新書”の番組内で紹介されていた茨木のり子さんの「寄りかからず」と言う詩。
”もはや できあいいの思想には寄りりかかりたくない
もはや できあいの宗教には寄りかかりたくない
もはや できあいの学問には寄りかかりたくない
もはや いかなる権威にも寄りかかりたくない
ながく生きて 心底まなんだのはそれぐらい
じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合のことやある
寄りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ”
今の時代を生き抜くのに大切なモノがたくさん含まれていると感じさせられた。
自分の道は、自分の力で切り開く、そして、少しだけ休憩するのは、椅子の背もたれだけ。
世の中に氾濫しているさまざまな本も、あくまでも参考にするだけで、考え、決定し、行動するのは自分自身であると言っているようにも感じる。
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