「21世紀の歴史――未来の人類から見た世界」(著者;ジャック・アタリ)と言う本をやっと読み終えた。
読み終えて言うのもなんだが、どんな人がこういった本を読むのだろうか?
自分が読もうと思ったきっかけは、歴史は繰り返されると言われるように、おおまかな歴史の流れを知ることにより、これからの役に立つかもと思ったからである。
読んだ感想を一言で言うと、日本は、技術の面だけでなく、経済の面でもガラパゴス島ではなかったのかと感じてしまう。
島国であるがゆえに、さまざまな人種の移民が少なく、文化の形成に関して統一感があるが、その反面、柔軟性が欠けていたのではないかと感じる。
文化などの統一感があるために、戦後からの復興が驚異的に早かった反面、グローバル化した今の時代、世界各地の文化や価値観など対応しきれない状況になっているのではないかと感じる。
もちろん、大手企業や特別な技術を持っている企業は別である。
この本を読んでいると、日本の存在の小ささを改めて感じる。
本の前半は、20世紀の経済の中心都市の流れについて書かれてあり、その部分では日本も中心都市になり得る可能性があったと書かれてあるが、なり得なかった問題点を的確に指摘している。
指摘に関しては、本の最初のページの”日本語版序文にかえて”を読むだけで納得するのではないかと思う。
この本を読むと、今の政治のゴタゴタが、目先のことしか考えていないことがよく分かる。
今は金融危機や派遣切りによる雇用不安で、さまざまな議論をされているが、10年後、20年後の雇用はどのように考えているのだろうか?
現状の雇用不安などの対策をする必要はあるが、それ以上に将来に向けての新しい雇用体制の確立が必要なのではないかと思う。
これからは、日本国内を市場と考えるのではなく、アジアも日本の市場と考えると、自分も含めて明らかにスキル不足の人達が多いのではないかと思ったりする。
資格やスキルが必要ない単純作業は、労働コストが安い海外へ委託し、日本国内では、高いスキルを必要とされる仕事や目的意識を持ち自ら考え行動できる経営者的人材が求められるのではないかと思ったりする。
20世紀は、島国でだからこそ、国を豊かにしようと同じ目標に向かって、国民が一致団結をし、協力し合い、助け合い、一緒に成長しようと言う意識が、終身雇用制度を作り、年功序列と言う制度を作り、それらの利点が経済成長に働いた結果、世界に誇れる日本が創られたのではないかと思う。
21世紀に入るとグローバル化の名の下、島国ゆえに、労働人口の流入やさまざまな価値観や考え方を持った人材の流入を阻害し、思考の柔軟性やイノベーションの欠点が経済成長に働いてくるのではないかと感じる。
日本国内の政治がゴタゴタしているのに対して、アメリカでは、オバマ大統領の祝賀コンサートに50万人が集まったと言う。
現在の金融危機の中心地とは思えない盛り上がりであり、改めて、アメリカの歴史の重さ・厚み・深さを感じさせられる。
http://mainichi.jp/select/world/news/20090120k0000m030059000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090119-OYT1T00445.htm?from=navr
http://www.asahi.com/international/update/0119/TKY200901190041.html
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00147792.html
今後、どんな結果がもたらされようとも、歴史には黒人が大統領になったと言う新しいページが書き加えられ、アメリカは、新しい一歩を踏み出した事になる。
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