廃油・みかん | 20年以上の倉庫現場経験者が伝える仕事術

20年以上の倉庫現場経験者が伝える仕事術

20年以上の倉庫でフォークリフトを使っての仕事経験を活かした現場で培ってきた仕事術をお伝えします。

「ガイヤの夜明け・いらないゴミが地方を救う」 を見て。(http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview080715.html



原油高騰で、飲食店の原材料や調理に使う油も値上がりしているのは、誰の目にも明らか。


そんな中、番組内では、廃油から作り出す新しい燃料を紹介している。

この燃料を使う事で、沖縄独特の島豆腐を作っているお店では、燃料費は、約6万円安くなる。

これは、状況に迫られた苦肉の策と見えるが、こうして新しい技術が生まれてくるのではないかと思う。



もし、原油高騰がなければ、こうした廃油から作り出す燃料など考え付かなかっただろう。

これからの時代、こうした地道な技術の積み重ねが大切なのかと思ってしまう。



もう一つ、ミカンの搾りカスから、新しい素材を生みだしている。

商品としてのミカンは、綺麗な形と色をしているが、その裏では、傷があったり、形が小さいのはジュース用に回されている。

番組で紹介していた農家では、ジュース用に回されるのが、全体の3割ぐらいとなっているそうだ。


価格としては、番組で取り上げられていた「ニューサマー」と言う品種に関しては、ジュース用は、5分の1ぐらいになってしまうそうだ。


加工ジュース用が(1キロ)50~60円で、青果では、(1キロ)250円ぐらいになるそうだ。


温州ミカンでは、青果では1キロ約200円のに対し、ジュース用は5~10円になってしまうそうだ。


形や傷があるとはいえ、味は同じもの。

ここまで価格が違うのにも理由があり、ジュースを作る工程で、みかんの上下に穴を開け、果肉を取り出す。

さらに、その果肉を搾って、果汁を取り出す。

その搾りカスは、そのままでは処理出来ない為、重油を焚いて、乾燥させ、その乾燥費用は、多額な金額になる。


番組では、えひめ飲料と言う会社を紹介しているが、その会社では、乾燥費用が年間2億円なのに対して、その乾燥したモノを飼料として販売しても、年間売り上げは約5000万円にしかならず、年間1億5000万円の赤字になっているそうだ。


その赤字対策として、(株)バイオテック マテリアル(http://www.bio-tm.com/ )の技術である、植物性の原料から作るプラスチックであるバイオマスプラスチックへの転用の試作が行われた。


その工程は、乾燥したみかんの搾りかすとポリ袋の原料となるポリプロピレンを混ぜ合わせる。

通常、この二つは結合しないが、機械の中を高温・高圧にし、混ぜ合わせる事でプラスチックとしての素材を作りだすそうだ。


今回のミカンの搾りかすから作り出したのは、板状の建材。

みかんのプラスチックの特徴は、

・水に強く、長持ちする。

・天然木より3割以上安い。

と言うもだそうだ。


この建材が量産に上手く乗れば、従来の飼料より2倍ぐらいの価格で引き取りが可能だとか。



廃油もミカンの搾りかすも、昔は、捨てるだけの物だった。

それが、今では、再度、燃料になったり、新しい素材として生まれ変わる。

それを可能にしたのが、人間の発想力。

その発想力が、新しい技術を生み出してきた。


廃油は捨てるもの、みかんカスは飼料にするものと言うのを常識として捉えるのではなく、発想の転換を行う事で、新しい物を生みだす良い例ではないかと思う。