行政代執行 | すざかシート 「職人の覚悟」  Suzaka Seat Blog

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室内装飾に携わって30年余り。仕事のありかたに正面から向き合って、経験に基づいた知識、ノウハウも織り込んで・・・・・・・・

すざかシート

 一昨日の夕暮れ時からぽつりぽつりと落ち始めた雨は強風も加わって夜半には窓を強く叩き始めた。明るくなったその後も昼過ぎまで豪雨は続く。おかげであちこちの施設より雨漏りの連絡が入り落ち着いて現場にいられないような状況だったが夕方にはすっかり止んで開花した桜びっくりに目をやれるほど余裕が出来た。ようやく桜をめでる頃がやってきた。周りを見渡せば木蓮は満開、ハナミズキのつぼみも大きく膨らみはじめてる。いっぺんに梅、木蓮、桜、などの樹木が花をつけ水仙、ムスカリ、菜の花が彩を添えるのはここ最近の定番になってきている。華々しいことは誠に感慨深いものはあるが その一方で季節の移り変わりが感じられず何だか時間に こう一本の線を引いたキョロキョロような流れで情緒にかけるのは如何なものだろう。

 

 年度末を乗り切って総会の資料も印刷屋さんと建匠の役員に送ることが出来た。ここ2~3年では最短だろう異例の速さである。それもこれも工務店さんに「高いところが怖くなってきた」「60を過ぎてから体が思うように動かない」「何かあってお施主さんに迷惑をかけるような気がする」などとアナウンスメントしてきた成果だろう、まとまった(新築などの大きな)現場がなくなった事がその要因である。とすればやはり、事務局と現場を同時に進めていくことは困難な事に違いない。それが分かっていて若い者にバトンを引き継ぐのは心苦しい思いは否めない。何か良い対策を講じなければ・・・ショボーン幸い今日の夜、商工会の桜の会がもようされる。そこには次期理事長と三役候補生も来るので、できる時に三人で話をしてみるのは絶好の機会だろう。

 

 

 

 今日は9時より行政代執行が予定されている。建匠では実に三度目となる。いずれも破産などの相続放棄や親族遺族が見つからない事から行われるものである。今回はY町の一軒のお宅で長年放置してきたことで躯体の腐食が進み増築部が隣家に倒れ掛かってきてしまった。このまま進めば隣家にも影響が出かねない事で増築された一部を解体する。

 

 代執行は最近、ニュースや報道番組でも取沙汰される機会が増えている。どの行政でも空き家対策はその町の財政に大きな影響を与えるので問題視されている。僕らの住むような田舎ならわかるが 大都会である東京のど真ん中でも起こっているから首をかしげるばかりである。この何年かは資産価値が下がり続けていた土地も回復し、昨年もまた都内のマンションの平均価格は高値を記録していると言うのにどうして放棄するような事態になるのかショボーン

 

 報道番組によると住んでいたマンションの一室で亡くなるなどのケースもあるようだが わずかな年金暮らしで共用費の支払いが滞り、それらの返済と家財品まで処分するとなると支出が勝り 遺族が残っていても誰も手を上げないなどのケースもあると言う。仮にこれらを処分し、次の売却に向けて管理事務所が動くには同意書やらなんやらと何段階にも及び手続きが必要となり費用が嵩み管理事務所でさえも手が出せないといった状況らしい。

 

 一方バブル期に何棟も建設された苗場などのリゾート地では空きマンションをリメイクして町が費用を捻出して共有スペースなどを確保し資産価値を上げるなどの取り組みをされてるケースもあり興味をそそられるものとなっている。

 

 僕がタイへ移住する際には、3人の娘たちとよくよく話し合い、他者に迷惑をかけない方法で臨みたいものである。