さわらび会 斎藤陽子(花林)
月一の土曜日の今日五巻目の講座の日なり仲間と集ふ
開講より三十六年休みなく続き来たりし宝の講座
難解な時にはすんなりひもとかれし万葉集の虜となりて
プリントの師の癖字にも親しみて味はい深く詠む万葉集
二時間を異空間へと誘はるる万葉講座をうつとりと受く
「さわらび」と名付けし講座に集ひたる仲間との旅、計十六回
導かれ師と行く旅は万葉の歌碑を巡りてゆく旅なりき
草むらに分け入り見つけし歌碑もある万葉故地を尋ねたる旅
一年半で全巻読破も師の病みて退く無念のいかばかりかと
最終日は家持の「新しき年の始の」四五一六