「Uボート/最後の決断」In Enemy Hands
漢の映画でした!息を呑む潜水艦戦!というよりは、思いっきりヒューマンドラマ。
天文学的な予算をつぎ込んで、VFXを駆使して!!という最近のハリウッド作品とは対極をなす「低予算」な映画ですが、内容はものすごく見応えがありました。
あらすじは公式サイトその他で(^^;
ちなみに、原題は「In Enemy Hands」
そのまんま、「敵の手中にて」です。
アメリカ潜水艦ソードフィッシュのチーフ:ネイト。
「必ず生きて帰る」と妻と約束。
“promise”ではなく“swear”で。
ドイツ軍U-429艦長:ヨナス。
3人の娘もち。
冒頭で娘の通う学校が爆撃され、生存者なしとの連絡を受け悲嘆に暮れる。
「名誉の死」ではなく「生きて帰る」ことを決意。
ドイツ軍U-429副官:クレマー。
決断力が弱いとヨナスに言われる副官。
アメリカ軍を捕虜としたことで当初艦長と意見が合わないが、
副官と言う立場を超えることなく艦長の命令に従う。
以下、まとまらない感想あれこれ・・・
良かったのは、ドイツ兵が「ドイツ語」を話していること。
ドイツ人やロシア人なのに英語を話すハリウッド作品が多い中で、
Uボートメンバーが全員ドイツ語を話していたのがうそ臭くなくてよかった!
なんでUボートメンバーはそんなにドイツ語ぺらぺらなんだ?と思ったら、ドイツ人の方々でした(^^;
道理でナチュラルなはずだ。
英語が話せるのは艦長のヨナスと副官クレマーだけ。
後半、両国の人間が力を合わせてUボートを動かすことになった時、
身振り手振りでなんとか意思疎通を図ろうとする。
何でもない言葉なんだけど、
あ~、いいな~と思ったのがネイトの台詞。
「単位はメーターだぞ!」
独米入り乱れるブリッジ。
ドイツは距離の単位としてメーターを使い、
アメリカは・・マイル?
細かいんだけど、こういうところでも違いがきちんと描かれている。
だから、攻撃対象などとの距離を報告する際、
アメリカ人メンバーは叫ぶ前に一瞬計算する。
「え~と、、メートルに直すと・・・」なんて脳裏で筆算?
攻撃を受けて回避する為の指令。
「右に急旋回!」
ドイツ語で叫ばれたものだから、指令が分からずにアメリカ人が聞き返す。
「何だって?!?!?」
バタバタしながらもきちんと英語で叫び返すクレマー。
上官は大変!
「捕虜としたアメリカ人と共にUボートを動かす」
最初にヨナスがそう説明した時、Uボート乗員は怒った。
「憎めと教えられてきた相手と組むのか?」
「あいつらは同胞を殺したんだぞ!」
憎しみの対象、抹消すべき対象として叩き込まれてきたものが、
共に力を合わせる対象に変化する時、変化させる必要が出た時。
自分ならどんな風に反応しただろう?と思う。
ヨナスとネイト、トップ同士2人の会話。
ヨナスの言葉がものすごく印象的だった。
「艦長として部下に強さを見せたいと思っていた。
本当の強さとはどんなものか・・・今知っている」
(かなりうろ覚え)
字幕で「強さ」と訳されていた部分、
聞き取った限りでは「POWER」だったと思う。
捕虜を「殺す」ことではなく、「生かす」こと。
そして、お互いが「生き残る」為に力を合わせること。
国が違おうが、言葉が違おうが、
ふつーの状況なら難しくないかもしれない。
何か困難に直面して、生きる為、助かる為に力を合わせるのはおかしくもなんともない。
でもそれが戦時で、しかも力を合わせる相手が「憎め!」と教えられてきた敵だったら?
昨日まで一緒に戦っていた同胞を殺した国の人間だったら?
決断力が弱い。
冷静な判断が下せない。
最初の頃にヨナスにそういわれていた副官クレマー。
「本来なら君は艦長になれているんだぞ」と言われていた。
その彼が、「自分には出来ない!」と叫びつつ、
必死の思いで下した決断。
「ドイツ軍Uボートへの魚雷発射」
「決断するのは、貴方しかいないんです」
ブリッジにいる全員がクレマーを見る。
彼を見つめ、その口から出てくる言葉を待つ。
全ての決断の責任を負うこと。
自分のいる船に乗っている全ての人間の命に関わる決断を下すこと。
TOPって辛い。
魚雷は発射したものの、不発。
反撃かっ!と思ったら、
その前にアメリカ戦艦から狙ったUボートへの爆撃。
(ちょっと出来すぎ?笑)
捕虜キャンプでクレマーがネイトに言う。
「同胞を殺していなくて良かった」
・・・おいちゃん、やっぱりTOPはムリか?
魚雷が不発だったとしても、一度は殺そうとしたんじゃぞ。
出来すぎといえば出来すぎだけど、
ヨナスとの約束を守ってUボートを沈めたネイトには拍手。
「ヲトコの約束」ですね~。
ネイト役のウィリアム・H・メイシー。
見たことある顔だな~~と思ったら、「セルラー」に出てました。
道理で最近見たぞ?と思ったはず。
ヨナス役のティル・シュヴァイガー。
「キング・アーサー」での敵さんが強烈に印象的でしたけれど、
本国ドイツでは監督などもしちゃってるすんごい実力派ぢゃないですか?!
やっぱりオーラのある人はどこでも活躍するんですね~。
常に落ち着いていて、時に苦悩する艦長役がすんごいはまってました。
かっこよかった~~~。
これから要チェックですね。
副官クレマー役のトーマス・クレッチマン。
「戦場のピアニスト」でナチ将校を演じていた人だったんですね!
知らんかった・・
これまたすんごい渋いと言うか実力あるな~と思ったんですけど、当たり前か(^^;
エイバース役のジェレミー・シストもなんとなく良かったです♪
この作品の低予算ぶりは、\300のパンフレット(宣伝にあまり予算がない?)とか、いくつかのシークエンスを「U-517」や別作品から借りてるところとかに出てると思います。エンドロールに「Footage U-571」って(^_^;
キャッチコピー
「愛国心か、生還か」
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