「ゴスフォード・パーク」 | Cinema,British Actors

「ゴスフォード・パーク」




「ゴスフォード・パ-ク」

公式サイト:http://www.uipjapan.com/gosfordpark/

お茶は4時、
ディナーは8時、
真夜中には殺人を・・・・


アカデミー賞受賞:脚本
監督:ロバート・アルトマン

あらゆるコントラストが複雑に絡み合うアンサンブル劇

”ゴスフォード・パーク”と呼ばれるカントリー・ハウスでパーティが催され、様々な人々が集まってくる。彼らの共通点はイギリス貴族であるということ。いや正確には自らを「貴人」であると思い込み、例外なく他人を見下すこと・・・”

イギリス映画が嫌いな方にはお勧めしません(笑)あと、登場人物が多いアンサンブル劇が嫌いな方も、多分まったく楽しめないと思います。

作品の年代は1930年代。第一次世界大戦が終わった後のイギリスで、当然のことながら階級社会。
「貴族」でない者はすべて見下し(もちろん貴族の中にも階級あり)、使用人など人間とも思わずにモノのように使う「階上」の人物達。しかし、彼らは人間とも思っていない「階下」の使用人達がいなければ、水筒の蓋を開けることすら出来ない。
優雅な貴族を演じつつも、その実財政が火の車で招待主の資金援助を頼りにしている者もいれば、事業が失敗したり新しい事業を立ち上げたりのために資金援助を頼みに来た者もいる。金のために貴族でない金持ち娘と結婚したものの、貴族のルールを知らない妻を恥じる夫がいれば、財産目当てに招待主の娘を狙う若者貴族もいる。

主人に忠実に仕えているのかと思いきや、主人や客のゴシップネタで盛り上がったり、自分の主人よりも位が低いと「階上」の客をこき下ろしたりする「階下」の人物達。ドレスや宝石、靴などから、招待客を品定めしたり笑ったり。屋敷の女主人よりも実は強い使用人も。

「階上」と「階下」で繰り広げられる人物劇。

登場人物がやたら多く、しかも夫婦や親子、親戚ばかりなので誰と誰がペアで誰が誰の家族/親戚なのかを把握するのにちょいと時間がかかります。さらには各ペアに1~2人の使用人が付くから、誰が誰の使用人/世話係なのかを把握するもの結構難しい・・
初めて観た時、最初はほんとに誰が誰か分からず戸惑いました。

が、人物関係を把握してからはこの作品の面白さにはまりまくり、今でもよく観ています。
さすがアカデミー賞で脚本賞を受賞しただけのことはある、という脚本です。
繰り広げられる会話に様々な情報がこめられており、そこから人間関係や秘められた過去、それぞれの現状、弱み、が見えてきます。常に誰かが話しているので、1度見ただけでは話はつかめないかもしれません。

殺人事件が起きますが、犯人が誰かを必死で探すわけでもなく、死者を悼むわけでもなく(嫌われ者だったので仕方ないですが)自分達の「いつもの習慣、普段の生活」を決して崩さない「階上」の人間。
女主人はダンナが死んだ翌日も、いつもどおり朝は乗馬してます。喪服に身を包むでもなく。

「階下」では、数人の使用人は主人の死を悼むものの、大半はこれまたいつもどおりの生活を崩さない。

狂言回しのような形でアメリカ人が数人出てきます。当然貴族のルールも知らなければマナーも知らない。
貴族達からは完全に見下されているのですが、あまり気にしていないのか、バカにされていることが分かっていないのか。ステレオタイプ的かもしれませんが、歴史の深さというか文化の違いが分かってかなり笑えました。
最後の方の朝食のシーンなんて大爆笑。してやったり、と思ってしまったあたり、やっぱりalexは英国びいき。

貴族世界なんてまったく知らないalexには、「マジで?」と思うようなシーンがたくさんでした。使用人がホントに人間として扱われていなくって(^^; 
ですが、この作品は徹底的なリサーチの元に作られ、実際に有名な貴族に仕えていた元執事や使用人から当時の話を聞いたらしいです。
DVD特典で監督と脚本の作品解説がありますが、特に脚本家の解説は当時の貴族社会についてかなり詳しく語っていて、驚きの連続。貴族社会の知識がまったくない為に、映像を見ていてもそこにこめられた意味など全然分からなかったのですが、脚本家の解説を聞いて目から数え切れないほどのウロコが・・・ 
これからこの作品をご覧になる方は、絶対に監督&脚本家の解説を逃さないでください。理解度が上がって面白さがウン十倍になります!

やっぱり、アカデミー賞を受賞するだけのことがある脚本です。
観れば観るほどスルメのように味が・・

キャストも豪華。
マイケル・ガンボン/ヘレン・ミレン/マギー・スミス/クライブ・オーウェン/ジェレミー・ノーザム/ケリー・マクドナルド/エミリー・ワトソン
などなど(他にも大勢)

「階上」の方々はまぁもぉSnobbishな話し方をするんですよね。。聞き取りづらいというか、クセをつかむまでは難しい。
メインの使用人、メアリはスコットランド出身と言うことで訛りがきつすぎて何を言ってるのかまったくさっぱり(?_?) 字幕出さずには居られません。ちなみにメアリ役の女優さん(ケリー・マクドナルド)は「トレイン・スポッティング」でユアン演じるレントンの彼女役でしたね。
「ハリー・ポッター」シリーズのマクゴナガル先生で有名なマギー・スミスは貴族がものすごく似合っていました。
ヘレン・ミレンって作品ごとに人相というか雰囲気がガラリと変わる気がします。
で、この作品でalexの最注目株はクライヴ・オーウェン。重要人物の一人ですが、華があるわけでもないのに結構いいです。なんだろう、地味~なんですけどね、この方。「ボーン・アイデンティティ」でも「キング・アーサー」でも、主役なのに全然スポットライトを感じさせないくらい(苦笑) でも、ちょっと目が離せなくて、なんか好きです。(でも、さすがにアンジョリと共演の「Beyond Borders」は見る気になれなかった・・


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