
こういった検定教科書を使わないことは首都圏や関西圏の六年一貫教育校では当たり前にことになっている。検定教科書、いわゆる、普通の教科書は内容が体系的でなかったり、急に難しい文章が出てきて「暗記」するしかないことも多い。そこで、こういった教科書を使うのならは、検定外教科書を使用することは生徒さんの実力を養成し、さらにハイレベルの学習をすることに有用である。どんどん推奨すべきである。
私が中学に入学をした昭和58年は、こういった副教材を使用する傾向はなかった。教科書を扱いつつも学校ごとに副教材を購入して本来の副教材としての扱いをしていた。私が開成中学を落ちたときに同じ塾で開成に合格したT君からどんな英語の授業をしているかを聞き出したことがある。当時の開成は「NEW CROWN」を採択していた。新宿の書店に行き内容を確認したことがある。
こういった6年間一貫校の英語教材に大きな転機を迎える『プログレス・イン・イングリッシュ』の登場である。ロバート・M・フリン神父が執筆した教科書で最初はカトリック系のミッションスクールで使用されていたが好評を博して主に私立や公立の中高一貫校で使われるようになった。会話文中心であり、非常に分厚く高度な内容とも言われているが、その分文法からしっかり理解できるため、学び切ればかなりの実力が付くと言われる。
そのような流れの中でZ会出版が「NEW TREASURE」が中高一貫校用に開発された。2003年に初版が発行され、首都圏では採用校が増えている。『プログレス』と同じく重視の内容で、生徒が親しみやすいようにイラストなどを使って工夫している。CD、ワーク、ペンマンシップなど副教材のシステムもある。ページ数も普通の教科書の2倍以上あり、かつ、内容がきわめて高度である。
県内では昭薬が使用しているのは有名であったが、昨年度から沖尚が使用をはじめた。これは沖尚にとって新しいチャレンジである。
当塾にも昭薬、沖尚生の受け入れに伴い、「NEW TREASURE」を購入し、分析を行っている。通信添削の老舗で首都圏には教室も持っているZ会であるから検定教科書よりも体系的で実践的な内容である。検定教科書のように執筆者たちの趣味や意向が反映されるものよりもいいものである。
余談であるが、検定教科書には笑える内容もある。昨年までのある教科書には「春休みに沖縄のいとこのところに遊ぶにいって海水浴(シュノーケリング)をする」場面があり、丁寧に水着で泳いでいる挿絵も出ていた。沖縄在住者なら「?」と思う内容である。大体、春休みに海に入るには5ミリ以上のウエットスーツがなければ寒いどころか風邪をひくだろう。
このように不満だらけの検定教科書に対して風穴をあけてくれる「副教材」の普及があってもいいと思う。