自分の生まれ育った街では、冬になるとたくさんの雪が降った。小さいころは、雪遊びが大好きで、防水性の弱かった当時の手袋や長ぐつがびしょびしょになるまで遊んでいた記憶がある。手も足も痺れるほど冷たくなっていたかと思うが、意外にも湯気が上がるほど温かかったことを思い出す。まあ、家の中で遊ぶものがそうない時代だったから、冬に限らずとにかく外で遊んでいた。そして、遊ぶときは決まって近所の年長のガキ大将みたいな子が、小さな子もまとめて面倒を見て、地域一体で遊んだ。

写真は、もちろん自分の幼き頃の写真。たしか幼稚園に入る前だったはず。先日、母が亡くなり遺品を整理していたときに見つけたこの写真。おそらく写真好きの親父が撮ってくれたのだろう。自分の年代だから白黒写真なわけだが、なんとも懐かしかったし、こんな時代もあったんだよと令和世代に伝えたかったので、アップすることにした。今となっては、この頃の純粋な瞳の輝きを失ってしまった自分だが、あのときの自分は何を考えていたのだろうと、久しぶりに当時に思いを馳せた。

数年前に親父を亡くし、今回はお袋が逝った。還暦前のじいさんにとっては、普通の出来事なのかもしれないが、それでも自分の親がこの世からいなくなったのだから思うものはある。人間誰しも歳をとり、いつかはこの世からいなくなる。ある程度健康で不運がなければ、それは親の世代から順番にその役が回っていく。だから親が亡くなったことは悲しいが、2人とも大往生と言えるほど長生きしてくれたので、むしろ「お疲れさま」と言ってあげるべきなのだろう。そして次はいよいよ自分の番だ。残された人生、ただ順番待ちをするのではなく、できれば最期に「自分の人生、満更でもなかった」と言えるようにこれからを過ごしたい。なにかやり残していることがあるはずだ。このままでいいわけがない。ただ、そう思い始めて久しく経ってしまっている。