皆さんこんにちは。FG☆そうたです。
本日はカラーローテーションのお話を書いてほしいというリクエストがありましたので、まずその前段として語らなければいけないことを書こうと思います。
本記事は、エリアトラウトフィッシングをこれから始める方、あるいは始めたての方向けのものになります。
1年もやってる方には参考になる情報は何も載ってないぞ!
他所様でも書いてある内容ではあるのですが、重要なことなので自分の言葉で改めてお伝えし直そうって意図です。
突然ですが皆さん、釣具屋さんで「このカラー釣れそう!」って感じでいろんな棚から漠然とスプーンを拾ってお会計通してたりしませんか。
かつてのそうたさんの場合はもっとヒドい。「きれいだから」で買ってたので…
人間が釣られてどうする。
それ、買い物としては非効率。
カラーも釣果をあげるためには重要な要素ではありますが、ただ「釣り場で試行できるルアーの手数を増やす」だけでは限界があります。釣りができる時間も有限なので、かたっぱしから投げても全部投げきれないなんてことにもなりますし…。
何よりお財布に優しくありません。
▼先日のスプーン練習の装備ですが、これだけでも十分みっちり楽しむことはできましたし、投げていないものもたくさんあります。
要は"銘柄にもしっかりこだわってスプーンを選んで、投げ所を理解しようね"ってお話です。
恥を承知で懺悔いたしますが、買って実績を作ってあげられていないルアーがたくさんありまして…。
そんな失敗を皆さまに味わってほしくないという思いから今回の記事を書いています。
■各社の銘柄ごとに何が違うの?
有名なロデオクラフトさんならノア、キューム、ジキル、ブラインドフランカー等、ヴァルケインさんならハイバースト、シャイラ、アイスフェイク等………各社カラー展開を広げるだけでなくなんでこんなにスプーンの銘柄がたくさん出てるの?そいつら何が違うの?ってことなんですが。
ずばり、スプーンの泳ぎ方が違います。いや、もうそれしかないか…
ざっくりスプーンの泳ぎ方は2種類。ブリブリと左右にしっぽを振るように泳ぐ「ウォブアクション」と、くるくると回転するように泳ぐ「ロールアクション」。で、だいたいのスプーンがこれら二つの組み合わせで左右にしっぽを振りながらくるくると回転する「ウォブンロールアクション」で、ウォブ主体であるかロール主体であるかが違ってきます。
泳ぎ方が違うと何が違うのか?
それは、スプーンが泳いだ時に周りの水を押して出る波動です。
ウォブアクション寄りのほうが強く、ロールアクション寄りのほうが弱くなります。
■波動の重要性
サカナには側線という器官があります。
エラから尾にかけて体の側面を横切るように1本の線が入っているのですが、この線、水圧の変化や水の流れを感じ取るセンサーなんです。
魚影の濃い釣り場でも魚がいっさい交通事故を起こさないのは側線があるおかげです。
皆さんはサカナの手づかみってしたことありますか?
手がサカナに到達するよりずっと早く逃げ出すのでめちゃくちゃ難しいのですが、ニンゲンの手が迫ってくることで起こる水圧の変化を側線によってイチ早く察知して逃げていたってことなんですね。
このように、ルアーが小刻みに出す"波動"も、サカナたちは敏感に感じ取ります。ゆえにこの波動という要素も、カラーと同じくらい大事になってくるわけです。
■ルアーのアピールの強弱について
他所でもさんざん言われていることですが、カラーについてはオレンジ、赤などのハデなカラーのアピールがもっとも強く、カラシ、緑色など目に優しいカラーが中間色と言われるそこそこのアピール力を持つカラー。そして水質にもよりますが水にいちばん溶け込むオリーブや茶色系がもっとも地味ということになります。
このへんは視覚的にもわかりやすいかと思います。
※勘違いしがちですが黒はシルエットが強く際立つためアピールカラーです。ナイターで使う定番カラーですね。
「反応がなかったらアピールを弱めていく」という話、至る所で見たり聞いたりすると思います。
「反応がないならアピール強めるんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。
でも、弱めるのが正解になりやすいです。
しつこい人間って嫌われるじゃないですか(笑)それと同じです。
オレンジはカツ丼。オリーブはチョコレート。私はそう思っています。
おなかいっぱいの状態でカツ丼見せられても「もーたくさんだよ。」ってなりますよね?でも、チョコレート1個を目の前に転がされたら、おなかはいっぱいだけどなんか手が伸びちゃう、みたいな。
カラーや波動が弱いルアーになってくると、遠くのやる気満々なサカナに気付かせて寄せるという能力は捨てることになりますが、近くのサカナにさりげなくアピールして「なんだろう」と口を使わせる能力には長けていると理解するといいでしょう。
これに、先ほどご説明した波動によるアピールの強弱も加わるので、カラー×波動が
強×強、強×弱、弱×強、弱×弱の4つのパターンがざっくりできることになりますね。
サカナたちが見えるポンドでスプーンを引いて観察してみると、ルアーを、サカナのすぐ近くを通したときに、露骨に嫌がって避けていくこともあります。そういう時はカラーはそのままで波動の弱いスプーンに替えてみるのもひとつの手になるわけです。
■失敗しないルアー選び
いよいよ本題。長かったですね…。
まずこれからルアーを買いそろえる皆さまにお伝えしたいのが…。
メーカーは統一しましょう。ということです。多くて2社です。
理由としては、各社、銘柄ごとにコンセプトを変えて「ウチのスプーンを一式そろえて釣り場で選べばどんな状況でも釣れるよ!」というような形で商品展開をしているため、メーカーを統一して、ルアーの台紙に書いてある説明文をあらかじめ読んでおいてから実釣に臨むことで、投げどころを理解しやすいからです。
投げどころを理解していれば、最低限の手持ちだけで次の1匹を絞り出す「読み」の精度が上がってきますし、実際に釣れたときに「なぜ釣れたのか」が理解しやすく、次に繋げて上達するのも早くなります。
冒頭でも触れましたとおり私はかつて「とにかく釣り場で試せるルアーの数を増やしてあらゆる手段で釣果を絞り出す」ことに執着していましたが、結局一日でローテできるルアーの数には限界がありますし、投げるルアーにも偏りが生じてしまい購入したルアーの半分くらいにまだ釣果を伴わせてあげられていない事実があります。
「『他の釣り人さんも投げたものも含めてサカナがまだ見たことがないルアー』を投げられる確率を上げるために手数は増やしておく」という考えでいろいろと買い込んでいましたが、先日からご紹介している一定巻きの精度向上の練習だったりフックの変更だったり、それよりも先にできることはたくさんあります。
だーかーら、どれが必要かがわからねーっつってんだよ!とお思いのそこのアナタ。
最初は、迷ったらノアを買いましょう(笑)
強波動の部類ですが、レンジキープがしやすくきれいに泳がせやすいため、初心者にも非常に扱いやすい王道スプーンです。
通う釣り場さんの規模感にもよりますが、放流用のオレンジ&金(いわゆるオレ金)は1.8g、それ以外は1.5gがオススメです。
朝霞ガーデンさんクラスまで小さくなると、オレ金1.5g、それ以外1.2gが主力ですかね。
以下、ショップは執筆時に在庫があるものをピックアップしているためAmazonと楽天がごっちゃになってます。ご容赦ください…。
▼オレ金は「鉄板!! 北関東」で決まり!
カラーについては先述のオレ金に加えて以下の9枚があれば十分です。予算が足りない場合は、地味系のほうが持続力が高いので、派手系を何枚か削るようにしましょう。
▼放流が少し落ち着いたタイミングや朝イチ、曇天時や濁った水にも強い「2014ノブカラー」(上)「マンゴー&マットブラック」(下)
▼放流フィーバーの末期などに。黒金よりはアピールが弱く使いやすい青銀「K.F Ⅵ」。朝イチにも。
▼当たり外れの激しい不思議なカラーだが、魚の目先を変えるための差し色としても持っておいて損はなく、プールフィッシングにも強い「蛍光ピンク」
▼先発でサカナの反応を見るのに最適。中間色の定番カラー「和がらし(マット)」
▼同じく中間色で、活性の残っている魚を効率よく釣りやすい「K.F」(上)「K.F Ⅱ」(下)
▼低活性時の救いの一手。「ダークオリーブ(マット)」(上)、「ミルクココア(マット)」(下)
他にも朝イチや曇天時、夕方に使いやすい「グロー(夜光)」や「透過チャート」などもオススメですが、似た役割の物を紹介したため、10枚に抑えるべく省略しました。
んで、これらを投げ倒してみて、「サカナが追ってきたものの、ルアーに追いついてくれなかったから、ゆっくり引ける軽いものを買ってみよう」とか、「ルアーを通したときに露骨に嫌がられたから、波動の弱いものを買ってみよう」という形で、根拠を持って次に買うルアーを選んでみてください。漠然と「試してみよう」は禁物ですよ!!
また、別のウェイト、別の銘柄のものを買うときは、カラーは同じものを買う方が良いです。対照実験と同じで、比較したいもの同士の条件が2コ以上変わってしまうと、何で釣れたかがわからなくなり、投げどころの理解が遠のきます。
ノアから波動を落としたい場合は、同社の「ジキル」「ブラインドフランカー」がオススメです。
いかがでしたでしょうか?
私の失敗談から皆さんにはお財布に優しいフィッシングライフをお届けできることを願って(笑)
それではまた次回の記事でお会い致しましょう。