読書記録

読書記録

基本的には、個人的な読書記録です
書名、著者、出版社、購入した場合は値段・図書館で借りた場合は図書館と
あとは、感想を書いたり書かなかったり

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敗戦後論
加藤典洋
筑摩書房
姫路市立図書館

日本国憲法が原爆という武力による威嚇によって生まれているという認識、そして、憲法を国民投票的手段で選び直す必要がある、というのが著者の主張である。護憲派も改憲派も含め日本人全体にねじれが存在するとみている。

「いまもたとえば、日本の護憲派、平和主義者は戦争の死者を弔うという時、まず戦争で死んだ「無辜の死者」を先に立てる。その中身は、肉親であり、原爆など戦災の死者であり、二千万のアジアの死者であり、そこに、侵略者である「汚れ」た死者は、位置を与えられていない。ここで三百万の自国の死者はいわば日陰者の位置におかれるので、あの靖国問題は、このことの正確な陰画、この「空白」を埋めるべく三百万の自国の死者を「清い」存在(英霊)として弔おうという内向きの自己、ハイド氏の企てなのである。」
靖国の英霊と裏表として考える発想が新鮮だった。
「護憲派は、原爆の死者を「清い」ものとし、同じく改憲派は兵士として死んだ自国の死者を「英霊」とし、「清く」する。広島の平和記念公園は韓国・朝鮮人の碑を受け入れていないが、ともに死者を「清い」、無垢な存在として祀ろうとしている点、平和記念公園と靖国神社は相似なのである。」

歴史的仮名づかいと現代仮名づかいについて、大岡昇平の言。「わが国が敗戦の結果背負わされた十字架として、未来永劫に荷って行くほかはない」

また大岡昇平の発言で
「私の経歴には、戦時中捕虜になったという恥ずべき汚点があります。当時、国は“戦え”“捕虜にはなるな”といっていたんですから。そんな私が芸術院会員になって国からお金をもらったり、天皇の前に出るなど、恥しくて出来ますか。」
また、昭和天皇重篤の報知に接しての談話として
「歴代天皇の中でこんなにつらい経験をした以上、そのまま退位はしたくなかったに違いない。それが戦後、日本はここまで戦前を上回る経済成長をとげた。天皇にすれば、よくもここまで来たという、およろこびがあったろう。しかし敗戦・降伏という汚点は拭いきれない。それゆえ威厳を取り戻そうとする気持ちから最後まで解放されなかったのではないか。」
この談話を引用した著者は
「大岡は、自分の中で「恥ずべき汚点」の自覚の薄れるのをこそ恐れて生きた。
 その彼に、昭和天皇は、歴代天皇中はじめて「敗戦・降伏」した「汚点」を雪ぎ、威厳を取り戻そうと、退位の道すらとざした「不幸な」存在と見えている。」
と記している。


戦後後論
「この社会の誰かがたとえば、日本が行った侵略戦争に対してアジアに出向き、頭を下げて、謝罪する。しかし、その謝罪が必然的に反動を引き起こし、この社会のまた別の誰かが再び出向いて、その逆のことをするのであれば、これは、この社会が、謝罪できない社会だ、ということである。」

語り口の問題
イアン・ブルマの『戦争の記憶─日本人とドイツ人』を引用して
「彼の語っている話でわたしの心に残るのは、たとえば特攻隊で死んだ若者の自己犠牲がセンチメンタルに美化される一方、「若者らしい理想主義が逆手にとられ、無駄な企てに動員された」ことへの視点が完全に抜け落ちている、という指摘、日本とドイツでは平和主義が戦争の罪悪を和らげる「高潔かつ好都合な方法」として機能している、という指摘、また、とりわけ、アメリカの占領政策の余波を受け、天皇が免責されることにより、日本がそこで誰もが道義を問われにくい、特異な国になったことを、これは日本人にとっての“受難”ではないか、と位置づけている個所などである。」

ハンナ・アーレントの『イェルサレムのアイヒマン』での、語り口。

気になる部分を書き抜いたが、全般的に理解できていない部分が多い。何度か読み直したい。
脳を活かす勉強法
茂木健一郎
PHP研究所
姫路市立図書館

学びの喜び、ドーパミン、強化学習。

タイムプレッシャーで脳の持続力を鍛える。苦しい刺激が脳を鍛える。

集中力の要素は3つ。速さ。作業のスピードを極限まで速くする。分量。圧倒的な分量をこなす。没入感。周囲の雑音が入らないくらい夢中になる。

先カンブリア期、スノーボールアース、赤道付近も氷。カンブリア爆発。

日本とアメリカの文明力は、明治維新の時の日本とヨーロッパくらい差があるのでは。自分を理系、
文系の二種類の枠にはめ込むことが時代おくれ。

価値のある「知」は人と人とのかかわりの中で育てる必要がある。自己完結した知には意味がない。

自分の苦手分野について、分析することで克服が可能。
自分の失敗と向き合うことが必要。
永続敗戦論
白井聡
太田出版
姫路市立図書館

「戦後」=「平和と繁栄」の時代が、現代の問題の根本的原因を作り出した。3.11の震災、原発事故が「戦後」を終わらせた。
ソ連の体制の根本的正統性を揺るがせ、最終的な崩壊へと方向づけたのはペレストロイカよりもグラスノスチであった。特にスターリン政権下での抑圧と残虐行為が大きな影響を与えた。
中曽根政権の「戦後政治の総決算」、安倍政権の「戦後レジームからの脱却」など、「戦後」が終わっていない証拠。「敗戦」を「終戦」と言い換えたことがその原因ではないか。

鳩山政権に対する評価の一文で「国民の支持を大部分取り付けている首相」とあるが、それは正しい表現か、正しい認識か。当時のマスコミの表現は著者の書くとおりだが。

ブルース・カミングスの「朝鮮半島がすべて共産化したと仮定した場合には、日本の戦後民主主義が生き続けたかどうかも疑わしい」には、同意し難い。もちろん、現在も日本に民主主義が本当に浸透しているかという議論も存在するだろう。そういう観点に立てば先の引用にも同意せざるを得ない。朝鮮戦争で北朝鮮が勝利していたとしても、日本に軍事独裁政権が誕生したかどうか、私はしていないと考えたい。

加藤典洋が『敗戦後論』で大岡昇平の発言を取り上げ、それが昭和天皇に対する「恥を知れ」というメッセージと解釈している。戦時中捕虜になった経歴が汚点だという。戦時中国は捕虜にはなるなと、しかしなってしまった自分が国からお金をもらい、天皇の前にでたりできないというのである。
ここから、「この立場からすれば、退位すら実行しなかった昭和天皇の存在がどのようなものとして評価されたか、想像に難くない。」

領土問題の原因は、敗戦国であるという点に帰結する。
尖閣諸島の問題について、突き詰めて見てみると、必ずしも日本に分があるとも言い切れない。

豊下樽彦『安保条約の成立ー吉田外交と天皇外交』を紹介している日米安保条約は昭和天皇が望んだものという説は納得感が高い。
読んだら忘れない読書術
樺沢紫苑
サンマーク出版
姫路市立図書館

読書ではアウトプットがとても重要。

ネットで情報は得られるが知識は得られない。本は著者が情報を分析し体系的にまとめているため、すぐに知識として得られる。

読書によって時間の節約が可能になったり、ストレスの軽減にもなる。読書によって将来の選択肢を増やすことができる。

読書をしない人は結局、自分の考えの範囲内でしか生きていくことができない。

効果的な記憶術、最初のinputから7~10日以内に3~4回outputする。

脳が「重要な情報」と判断する基準は、「何度も利用される情報」と「心が動いた出来事」。

高い集中力が維持される時間15分、普通の集中力が維持される時間45分、「45分」の間、少し休憩をはさめば90分の集中も可能。
なぜ日本人は、一瞬でおつりの計算ができるのか
川口マーマン惠美
PHP研究所
姫路市立図書館

題名に関する内容は全く不満足だが、ドイツの学生の進路に関するものが良かった。
特に著者の娘に関する内容が具体的でとても良かった。