宇野千代(小説家)・国木田独歩(小説家・詩人)ゆかりの地岩国・柳井を訪ねて(山口県) | のぼるの街歩きブログ

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文学の旅「岩国・柳井」・(山口県)・3月27日
宇野千代(小説家)・国木田独歩(小説家・詩人)ゆかりの地を訪ねて。

行程:宇野千代生家・墓見学→錦帯橋界隈散策→昼食(半月庵)→柳井の町並み散策・国木田独歩旧居見学

宇野千代生家へ行きます。
宇野千代生家(岩国市川西) 
明治時代に建てられた趣あるたたずまいと、「紅葉」と「苔」を主体に、四季それぞれの変化が楽しめる庭が特徴です。



 



宇野千代生家の門札 
生家は登録有形文化財に指定されています。



 





 


庭から見る生家



 


生家の庭にある宇野千代のパネル
宇野千代 明治30年(1897)~平成8年(1996) 現在の岩国市川西の生まれ。恋に身を焼く女を描き続け、女性の正しい生き方を追求した屈指の名文家。作品には代表作の「おはん」や東郷青児との関係を描いた「色ざんげ」、自伝小説「生きて行く私」などがある。
昭和32年「おはん」で野間文芸賞受賞、翌年女流文学者賞を受賞。
昭和48年 芸術院会員 平成2年 文化功労者。



 



生家の庭の説明



 



 


宇野千代生家の淡墨桜の説明



  
 


淡墨桜も3月27日では咲き始めでした。



 
 


宇野千代が眠る教蓮寺(岩国市川西)・浄土真宗



 


宇野千代の墓

建立は千代の元秘書の藤江淳子。書は河盛好蔵(フランス文学者・評論家)


 



錦帯橋界隈を散策します。

錦帯橋は日本三名橋(日光の神橋・山梨大月の猿橋・岩国の錦帯橋)の一つ。「錦川」に架かる5連の木造橋。延宝元年(1673)岩国藩三代目藩主吉川和嘉が創建。その後の流失と再建をえて、平成16年3月20日現在の橋が完成、今に至っている。
長さ193m  幅 5.5m 


 
  



 




 



岩国石人形ミニ資料館

錦帯橋より50m 徒歩1分のところにあります。
石人形は錦帯橋が架かる錦川の、川中の石についています。



 



 


昼食は「半月庵」でいただきます。
半月庵は明治2年創業。小説「おはん」にも登場する宇野千代ゆかりの宿です。



 



名物の「岩国寿司」と揚げたての「天ぷら」の「千代遊膳」です。



 



昼食の後は「柳井」の町並み散策と国木田独歩ゆかりの地を訪ねます。
ようこそ 白壁のまち 柳井へ
白壁ふれあい広場の看板です。
柳井は室町時代に始まる港町です。江戸時代には、藩内の産物や
荷物を大坂に向けて出荷する港町として賑わい、「岩国藩の納戸」と呼ばれていました。
ここから柳井の町並み散策スタートです。


 

 
ボランティアガイドさんの案内で白壁の町並み歩きます。
松本清張(小説家:1909~1992)の文学碑の前で説明しています。「花実のない森ー白壁と川のある街」の一節。珍しい町の風景だ。近年、こういう古めかしい場所がだんだん少なくなっている。世に有名なのは、伊豆の下田と備中の倉敷だが、ここにもそれに負けないような土蔵造りの家が並んでいる。と柳井を紹介しています。


 



 
 

白壁の町並み
約200mの街路に面した両側に江戸時代の商家の家並が続いています。昭和59年国の重要伝統的建造物保存地区に選定されました。


 
 



 


しらかべ学遊館
柳井の伝統、文化を楽しめる施設。柳井の由来、「白壁の町並み」のみどころマップなどをパネルで紹介しています。


  
 

 
 
 
しらかべ学遊館の奥にあります。
国木田独歩展示室。
独歩レリーフ・柳井地方と独歩(パネル展示)・国木田独歩の年譜(パネル展示)などがある。


 
 

町並み資料館
この建物は周防銀行本店として明治40年(1907)に建てられたものです。平成10年に山口銀行から柳井市が寄贈を受けて、平成13年3月柳井市町並み資料館として創建当時の姿に改修。1階は町並み資料の展示、2階が歌手松島詩子記念館。



 
 

町並み資料館前にある国木田独歩の碑
「読書の戒め」
書を読むは 多きを貪るにあらず
唯章句熟読を要す 静思すること
久しければ 義理自然に貫通す。
銅像は柳井時代の独歩22歳頃の姿。


 
 

1階に飾らている「商都柳井」のおひなさま。
平成28年2月16日~3月30日 第16回 商都 柳井「おひなさまっ巡り」がおこなわれています。


 
 

 2階は柳井出身の歌手松島詩子記念館です。
松島詩子 明治38年(1905)~平成8年(1996)
「マロニエの木陰」や「喫茶店の片隅」は有名。
 
 昭和43年(1968)松島詩子が特注して製作された愛用のグランドピアノです。ボランティアガイドさんのピアノ伴奏で皆で「マロニエの木陰」と「喫茶てんの片隅」を歌いました。
マロニエの木陰
空は暮れて 丘の果てに 輝くは星の瞳よ
なつかしの マロニエの木陰に 風は思い出の 夢をゆすりて
今日も帰らぬ 唄を歌うよ


 
 
 

柳と井戸(湘南庵)
般若姫の伝説が残る、柳井の地名発祥の地。この水を飲むと美人になれると言う伝えがある。




 
 
 

 


国木田独歩旧居(独歩記念館)
国木田独歩 明治4年(1871)~明治41年(1908)
柳井を第2故郷として懐かしみ、ロマン主義から自然主義へと辿った文学者。代表作に「武蔵野」・「忘れえぬ人々」・「牛肉と馬鈴薯)・「空知川の岸辺」などがある。


 


独歩は明治9年(1876)父が山口地方裁判所書記官になり、一家で山口に転住する。その後、父が広島・岩国・山口・萩・田布施と転勤となりその度に転住する明治25年(1892)4月から明治27(1894)6月までの2年2か月間ここに居住している。


 


商家博物館 むろやの園
西日本でも有数の油商であった小田屋の屋敷。
むろやの園は小田家が油屋をしていた同時の屋号「室屋」に由来する。江戸時代中期の屋敷構えがそのまま残っています。
南北に119m奥行があり、屋敷面積約800坪 わが国に現存する
町屋の最大級のものといわれています。