四季彩詩 i′すみ -2ページ目

四季彩詩 i′すみ

日常にうかんだ景色、心情をつづっています。また、手書きの画像も載せたいと思います。

最後の

ひとつとなった

糸みつ葉を

 

商品棚から

手に取り

 

買い物かごへ

入れる

 

普段

控えている

マグロも

 

どうやら

他の魚は

売り切れの

ようで

 

頂いていく

 

長ねぎ

胡麻油

お酢と醤油で

和えてみる

 

「あちこち

 大変なことに

 なってるよな」

 

「そうだね

 行楽シーズン

 だけど

 観光する

 心境に

 なれないよ」

 

怒らせて

しまったよ

 

天を

怒らせて

しまったよ

 

水門が

大きく

開いて

いたのは

月曜日

 

あれほど

 

遊水池の

水が

いっぱいに

なっているのを

 

初めて

見た

 

それと

 

こんなにと

思うほど

 

澄んだ

川の水

 

雨が

何かを

映している

 

省みるもの

 

償うもの

 

自然界に

いながら

 

時間に

遅れないことに

焦って

 

上り坂に

差し掛かる

宅配便が

 

強く

アクセルを

踏む

 

もう

あなたを

怒らせるより

 

晴れ渡る

青さには

 

限りが

あると

いうのでしょうか

 

聴こえて来ない

返事と

 

嘘のように

晴れた

朝が

 

あと何度

 

晴れ渡る

空を

 

望むなら

 

人の成す

夢と

 

引き替え

ですか

 

 

 

 

 

***10月は雨の多い月でした。

この度の台風、長雨による被害に遭われた

方々にお見舞い申し上げます。

一日も早い、回復をお祈り申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冬休みの

凧揚げは

 

お互いにとって

馴染み

 

シュークリームの

ような

 

雲の横

 

糸を引くと

 

くいくいと

 

空で弾む

 

冬の空の

あの凧

 

どこで

 

遊んで

いるのだろう

 

 

手を

つないで

 

あの人に

 

「こっちだよ」と

 言う

 

手を

つないで

 

あの人が

 

「またかよ」と

 困っても

 笑ってる

 

傍からみれば

 

「お好きな

 ように」

 

穏やかな

風なら

 

糸を

引いたり

しなくても

 

気持ち

よさそうに

 

空を泳ぐ

 

風の向きが

変わるから

 

風の強さが

変わるから

 

くいくいと

糸を

引いたけど

 

あの空の

急な

変わりように

 

二人は

消えて

しまった

 

ここに

いるのに

 

見えなくなって

しまった

凧の行方

 

どうして

くいくい

引っ張ったのかも

 

凧が

どこへ

行って

しまったのかも

 

おもしろくて

笑っちゃった

ことも

 

理由を

探すことから

目を

背けた

 

ずっと

目を

背けたら

 

見えて

しまった

 

理由でないもの

 

見ないように

していた

ものは

 

切れてしまった

 

糸のハシ

 

ああ

 

ずいぶんと

 

無惨に

 

切れて

たんだな

 

隣の

見知らぬ

凧揚げ名人は

私に言った

 

「あなたの

 気持ち

 よくわかる

 切り口を

 見ないように

 したもの

 私もね」

 

感情は

いつも

あとからだ

 

なんで

今頃

泣くんだろう

 

「傷ついたんです」

 

誰かに

言って

 

可哀相に

見られるのは

イヤだから

 

痛いくらいの

日差しの

 

熱い風の今

 

泣いた

あとだって

 

やっぱり

 

空を

見ている

 

ひとつの

空も

 

今日も

明日も

 

別の色

 

昨日の

空を

一枚

めくり

 

熱い風が

 

遠くに

去るだけ

 

ほんの少し

涼しく

 

糸のハシが

 

静かに

胸の

どこかに

流れてる

 

いつか

 

愛おしいと

思えるか

 

そっと

 

仕舞って

おく

 

 

 

 

 

 

 

「そんなところは

 嫌いだよ」

 

奇妙な

バランスで

私を

支えた

あの時

 

どこを

どうという

問いかけ

 

好きな

言葉だけの

毎日なら

 

有頂天

だった

だろう

 

てっきり

 

ワッフルを

作ったから

どうぞ

なんて

 

すすめて

 

食べて

くれるかと

 

思いきや

 

「冷たい水で

 顔を

 冷やせ」

 

陰日なたの

ない人

 

そっか

 

今は

目標に

向かって

入る時

 

突き抜ける

ように

 

空を

見ている

 

よそ見を

していたのは

 

私のほう

 

 

ヒドイひと

だなんて

思いたくない

 

すねたり

したくもない

 

あれは

メッセージ

 

「お前にだって

 目標が

 あっただろう

 どこへ

 いったんだ」

 

冷たい水は

 

時間をかけ

 

温かいひとに

なる

 

なんの

声も

持たない

まま

 

夏草に風

 

通う中を

 

育ちゆくもの

 

 

 

 

 

「お茶

 淹れようか」

 

食事を

終えて

テーブルを

拭く

 

その

私の前で

座布団を

二つに

折り

 

ごろんと

しながら

「雨降って

 きたな」

 

こんな

タイミング

だったな

 

電話が

鳴りそうな

気がする

 

通り過ぎた

はずの

こと

 

「病院から

 連絡

 あったの」

 

「わかった」

 

タクシーの

運転手は

 

アンダーパスの

開通には

調査の

やり直しに

時間を費やした

話を

してた

 

ー会えるか

  会えないかー

 

窓を打つ

 

小さな

雨粒

 

透明な

それは

 

苦い

糸のように

 

流れようと

する

 

音が鳴る

 

音が鳴る

 

会いたかった

 

会えなかった

 

テーブルで

お茶を飲み

 

肘まで

ブラウスの

袖を

下ろしながら

 

タクシーの

中に

いたときの

 

緊張感に

連れ戻される

 

 

明日

 

あなたが

いないなら

 

欲張る

ことは

 

もう

しない

 

半分

叶えられたら

 

それでいい

 

明日の

一日が

 

すべて

私に

あるのなら

 

その

半日を

 

あなたの

時間で

あっていい

 

譲る

時間が

あったなら

 

せめて

 

あなたの

話だけを

して

 

たとえ

半分でも

 

ずっと

半分でも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「賞味期限

 切れのため」

 

無料のような

価格の

表示

 

ハートの

大きな

お煎餅

 

半袖で

渡す

バレンタインデーか

 

サンリオの

ひなあられ

 

キティーちゃんも

着物は

暑い

 

余るほどの

食べものを

作る

この国

 

欠けている

何か

 

「買うアイスを

 決めてから

 開けてね!」

 

アイスボックスの

ガラス扉に

 

まさか

市場も

 

「開けたままに

 しないで!」

とは

ぶっきらぼうで

貼れないか

 

会計に

並べば

 

いちごパックを

放り投げて

戻す客

 

驚いて

泣く

商品達

 

買い物に

来て

市場の人の

曇る顔

 

売れれば

いいさと

 

言う訳も

なく

 

万福に

ならずとも

 

痛む手で

渡される

商品達

 

傷む手前に

 

かざして

みれば

 

働く人の

 

姿ばかりが