空 蝉・ 人の世を 笑うかのよに 夏 歌い上げ 激しく 降り注ぐ 蝉時雨 短き生命 燃やすよに 長く 高く 響き渡る 遠き彼方の 想い人 悲しき業火に 焦がされる 切なき心 知ることもなく 薄笑いで 夏は 過ぎ去る 日も陰り 涼風吹きて 全て 幻 真夏の 夜の夢 秋 来たりなば 後は残った 空蝉 ひとつ