ラピュタ編 ガリバ~旅行記 1 | 藤花のブログ 詩と

藤花のブログ 詩と

この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい

 



  
「 お や ? ここはどこだ ~ ? 」


  巨人国の海辺から鷲に持ち去られた

  ガリバ~の乗った箱は 途中で落とされ 

  樹の大きな枝の又に引っかかり

  ツリーハウス状態になっていました。


  窓から顔を出していると

  下から声が聞こえました。


「 あぁ ~ お前さんは 誰かね ~ ? 」

「 珍しい乗り物で 飛行なさるのだね 」

「 その飛翔体を ぜひぜひ

  研究させてもらいたいですなぁ 」


  ガリバ~は驚いて 声のした方を見ました、

  そこにはガリバ~と同じくらいのサイズの人たちが

  箱から顔をのぞかせたガリバ~を見上げていました。


「 ちょっと お尋ねしますが

  ここはどこでしょう ? 」

「 ここかい ? 」

「 なんだ 知らないのかい ? 」

  ガリバ~は 重ねて聞きました。

「 もしかして ここ エゲレスですか ~? 」

「 いいや 変な箱に乗り旅する お人よ
 
  ここは 王立公園 じゃよ ! 」


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


 彼等はガリバーを眺めて驚いている様子でしたが、

 ガリバ~の方も 驚いてしまったのです。


 彼等の上衣は、太陽、月、星などの模様に、

 フィドル、フリュート、ハープ、

 トランペット、ギター、

 そのほか、いろんな楽器の模様を交ぜています、

 まるでコミックバンドのバンドマンのようなのです。


「 あなた達は 芸人なんですか ? 」

  ガリバ~は聞きました


「 なぜかね ? 」

「 公園で何かパフォーマンスをするんでしょう ?

  だって そんな服装は 普通じゃないよ 」

「 そうかね ?

  君のほうが無地の服装で変じゃないかい ? 」

「 これはこれで 上品でシックなんだよ

  巨人国の王室御用達のテーラーに作ってもらったんだ

  オイラの国 エゲレスでは コミックバンドや

  ボードビリアンが そんな格好をしてるよ 」

「 人それぞれ 顔が違うように 

  服装も色々あったほうが良いと思うがねぇ 」

「 そんなものかなぁ 」

「 エゲレスは地味じゃなぁ 古臭そうだな

  もっと ポップなほうが楽しいぞ 」

「 まだ18世紀ですから 

  ポップ・カルチャーが流行りになるのは

  まだまだ先のことでしょうね 」


「 とりあえず 変な飛翔体に乗ってきた

  珍しい訪問者ということで

  変な物の好きな王様に拝謁したまえ 」


  ガリバ~は お城に連れて行かれました 





  街は上流階級が住むような 瀟洒な作りでした。

  それもそのはずで ここは、

  極東のもっと東の島国 バルニバ~ビの首都で

  国王の宮廷もある場所だったのです。


  彼らは貴族で 付き添う召使風の男たちがいて、

  スリッパのような物を持ち歩いています。




 
   召使は、このスリッパで主人の頭を叩きます。

  なぜか この国の人間は、

  いつも 何かしら熟考しているので、

  叩かないと 他人とコミニュケーションを

  とることもできないからです。

  そこで、彼らは叩き役を一人

  召使としてやとっており、

  外へ出るときには、必ず同行させます。

  召使の仕事というのは、

  このスリッパで主人を叩くことなのです。

「 なんでやねん ! 」

<<  バチン ! >>

「 いいかげんにしなさい ! 」  

<<  パン!  >>

「 あんたとは やってられんわ ! 」 

<< パシーン ! >>

  主人は なぜか考えごとに夢中になっていますから、

  うっかりして、崖から落っこちたり

  溝に はまりこんだり、

  下手すると 建物の高層階から

  転げ落ちてしまうかもしれません。


      続 く