ガリバ ~ よぉぉお ~! 」
ガリバ~は 大声に目を覚まし 驚きました。
「 ガリバ ~ ! カムバ ~ ック ~! 」
下の方から 大声が聞こえるのです。
「 どうしたことだ
地面の下から 声がするぞ ? 」
しかし そうではなく
ガリバ~の入った箱の上についている取手を
誰かが引っ張りあげているのです。
ガリバ~の箱は空高く引き上げられ行きました。
窓から下を見ると王様王妃様一行が
こちらを見上げ
「 ガリバ~ ! 」 「 ガリバ~ ! 」
と 叫んでいました。
ガリバ~と巨人の国との別れは
突然に訪れたのでした。
「 王様 ~! 王妃様 ~!
あぁぁ あんなに小さく見えるよ ~ 」
王様 王妃様たちは飛び跳ねて
手を大きく振りながら 叫んでいましたが
その姿は だんだん小さくなり
声も聞こえなくなりました。
しばらくハンモックが ひどく揺れました、
ガリバ~はハンモックにしがみついていました。
その後は水平に移動しているようで、
揺れは収まりました。
「 だれか 助けて ~!
高いよ ~! 怖いよ ~! 」
大声を張り上げて呼んでみましたが、
もはや誰も答えてくれません。
窓から外を見ると、見えるものは雲と空ばかり、
そしてガリバ~の すぐ頭の上で、
<< バッサ ! バッサ ! >>
羽ばたきの音が 聞えるのでした。
ガリバ~は 今、
自分がどんな状態なのかわかりました、
一羽の鷲がガリバ~の箱を足で掴んでいるのです。
鷲は やがて箱を岩の上にでも落して、
中からガリバ~の身体を ほじくり出して
自分が食うか、ひなの餌にでもするつもりなのでしょう。
「 あぁ 人生 山あり谷あり
小人に称賛されたり 巨人にからかわれたり、
持ち上げられたり 落とされたり
波瀾万丈な 一生だったなぁ
もう少し 美味しいものが食べたかったなぁ ~
スイカ割りした スイカや
海岸でのバーベキュー楽しみたかったなぁ ~ 」
しばらくして、羽音が烈しくなったかと思うと、
箱は まるで風の中の看板のように
ひどく揺れだしました。
今度は何か ズシンと ぶつかり合う音がして、
突然、ガリバ~の乗った箱は
まっ逆さまに落ちて行きました。
他の鷲が 箱の中のガリバ~の匂いを嗅ぎつけ
高カロリーのごちそうにありつこうと
襲いかかってきたのでした、
空中戦のさなか 鷲は掴んでいた箱の
取手を離してしまったのです。
自由落下で ガリバ~の体が浮かび上がります、
「 うひゃぁ ~ 無重力体験だよ ~!
ゼロ・グラビティ~だよ ~! ぷかぷか ~ 」
恐ろしい速さでした。
やがて 何かに箱が ぶつかりました。
<< どかどか どすどす >>
<< ばきばき かたぴし !! >>
落ちてゆくのが 止ったかとおもうと、
窓から光が見えました。
「 おや ? ここはどこだ ? 」
箱は 樹木の枝をかいくぐり
樹の大きな枝の又に引っかかり
ツリーハウス状態になっていました。
下から誰かの声が聞こえました。
「 あぁ~ お前さんは 誰かね ~ ? 」
「 珍しい乗り物で 飛行なさるのだね 」
「 その飛翔体 ぜひ研究させてもらいたいですなぁ 」
ガリバ~は驚いて 声のした方を見ました、
そこにはガリバ~と同じくらいのサイズの人たちが
箱から顔をのぞかせたガリバ~を見上げていました。
「 ちょっと お尋ねしますがぁ ~
ここはどこでしょう ? 」
「 ここかい ? 」
「 なんだ 知らないのかい ? 」
ガリバ~は 重ねて聞きました。
「 もしかして ここ エゲレス ですか ~? 」
「 いいや 変な箱に乗り旅する お人よ
こ こ は 、、、
「 『 ラ ピ ュ タ 』 じゃよ ! 」
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ガリバ~旅行記 巨人編
おちまい
「 ガリバ~旅行記 ラピュタ編 」
それはまた 別の機会に 。
『 バ ル ス ! 』