狼のブルース 11 | 藤花のブログ 詩と

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この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい




「 おやぁ ? どちらに いるのでしょう ?

  うひょひょひょ ♪ 」


  狼は 藁の家に 入りました。

  家の中は複雑な迷路のような作りになっていました。

  狼は 子豚が見当たらないので

  奥まった所に入りました。


「 おかしいなぁ ~? 

  子豚の姿が 見当たらないぞ ? 」


<< メラ メラ メラ ~ ! >>
  

  その時 家の中央の かまどの火が

  藁に 燃え移っているのが見えました。


「 うわ ! やばい ! 火事になる ~! 」


  火の手は 素早く燃え広がりました、

  狼は 慌てて 逃げようとしました、

  しかし 迷路のような家の中で混乱して、

  火に包まれそうになりました。

  
「 あちちち ! ごほごほ !

  おいら ロースト・オオカミになっちゃう ~! 」


  狼は 恐ろしい声で 怒鳴りました。

「 最強の最凶オオカミ( 自称 )のおいらを

  な め ん な よ ~! 

  ならば、こんな家など、おいらの自慢の肺活量で 

  一息に吹き飛ばしてやるぞ ~! 」


  狼が 深呼吸して、


 < ブゥ フウゥ ウウ ~~ ッ ! > 

  と 息で火を吹きました。

  炎は 一瞬の内に 消え 、、、

















  、、、る わけもなく

  藁の家の 側壁は よけい 炎で燃え上がりました。


「 あちちち ~! 失敗した ~ 逆効果 ~! 」

  狼は 途方にくれました。

「 とほほ ここで こんがり 美味しく

  シシカバブー・オオカミになっちゃうよ ~! 」

  狼は ビビりました。


「 あちぃよぉぉお ~ ぶるぶる 

  こわいよぉぉおお ~ がたがた あぁぁ ~ 」
 

  情けない声を出したオオカミは 

  おまけに ちびってしまいました。


<  じょび じょば ! じょん じょろりん ! >


 「 あぁぁ カッコ悪ぅ もらしちまったぁぁ 」


  しかし 大量の放水で一部火の勢いが収まりました。


「 しめた ! あそこから 逃げられるかも 」

  狼は 辛くも 燃えるワラの家から逃げ出しました。

  藁の家は 火に包まれ 赤々と燃え上がりました。






「 バカな豚め 狼の おいらに気づいて

  パニックでも起こしたのか、

  火の不始末で 火事にしやがって。

  そもそも 藁で家なんか作りやがって、

  しょせん 豚の考えなど 浅はかなものだなぁ、

  身から出た サビ、いや 火事。

  これでは ビックも 家と一緒に

  焼けてしまったのだろう、

  おいらも 危ないところだった、

  火の用心 火の用心 」


  まだまだ 家は 燃えていました。


「 仕方ない 火が消えたら 焼き豚を食べに戻ろう

  今は とりあえず 他の豚の家に行こうかな 」


  狼は 次に 木の家へ行きました。


「 ふ~ん 木造の家か 少しは知恵があるようだな 」


  表の表札を見て 子豚を呼びました。

「 ミッドさん、書留ですよ ~ !

  認印くださ~い ! 」


  嗚呼 子豚のミッドの運命は いかに ?


       続 く