狼のブルース 10 | 藤花のブログ 詩と

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この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい



               イラストや



  どこかの ある村に

  三匹の仔豚が いました。

  長男が ビッグ

  次男は ミッド 

  三男は ビット と言いました。

  彼等は 仲良く暮らしていました。


  しかし 近頃 山から狼が来て

  動物を襲うという事件が 頻発していました。


「 このままでは 危ない

  いつか おいらたちも 

  オオカミに 襲われる日が来るに違いないぞ 」

  長男のビッグが 言いました。

「 せっかく 楽しく暮らしているのに 」

  と 次男の ミッド。

「 何とか 身を守る方法を 考えないと 」

  と 三男の ビット。

「 では どうしたらいいんだろう 」

  と 次男のミッド。

「 何をすれば よいのかなぁ ? 」

  と 三男のビット。

「 おいらに いい考えがある 」

  と ビッグ。

「 いい考え ? 」

  と ミッド。

「 どうするの ? 」

  と ビット。

「 それは なぁ 、、、、 」

  と ビッグ。


  三匹の子豚は、それぞれ 家を作る事にしました。

  設計は 全て ビッグがしました。

  ビッグは 藁(わら)の家を作る事にしました。

  藁を縄で縛って、たくさん重ね積み上げ

  内壁が 複雑に組み合わされた家を作り上げました。


  ミッドは、木の家を作る事にしました。

  まず柱を立てて、周りに

  材木を組み合わせ、重い屋根を乗せました。

  やはり内部には たくさんの仕切り壁を作り

  迷路のようになりました。

  藁の家よりは 丈夫そうに見えました。


  ビットは レンガを何重にも重さね 

  内部は狭いけれど 厚い壁の家を作りました、

  奥には 鉄格子付きの小窓があり、

  扉にも 鉄の格子がつけられ

  重く硬く分厚い材木が 使われました。

  どんなに 力の強いオオカミでも 

  蹴り破ることはできないでしょう。

  時間は かかりましたが、

  とても丈夫な家が 出来上がりました。


「 よし 上手く出来た、よく乾燥していて ふかふか  」

  と ビッグ。

「 この重量感ある屋根 素晴らしい ♪ 」

  と ミッド。

「 たくさん レンガを使ったよ 

  丈夫で 絶対壊すことができないよ ♪ 」

  と ビット。

  家が完成して、三匹の子豚は 喜びました。


「 これでオオカミの脅威を排除することが出来るぞ 」

  ビッグが言いました

「 でも オオカミは 狡猾だって言うよ 」

  と ミッド。

「 執念深く 残酷と言われているよ 」

  と ビット 。

「 まぁ 来た時の お楽しみだな ふふふ 」

  ビッグは 満足そうに笑いました。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。



「 ここが 三匹の子豚のいる村だな うひひひ ♪ 」

  ある日 腹をすかせた あの狼が、

  豚の住む村に来ました。

  ついに 三匹の子豚の所に 来たのです

  最初に 藁の家にやって来ました。


「 ふ~ん 家を作って住んでいるのか、

  まぁ 用心深いと言えるのだろうな。

  でも、おいらの知性の前には 子豚など 

  赤子の手をひねるようなものだ うひょひょひょ ♪ 」

  藁の家に かかった表札を見て 狼は言いました。

「 こんにちは ビッグさん 宅配便です ~ ♪ 」

「 は~い 」

  ビックは答えました。

「 印鑑か サインを お願いしま~す ♪ 」

「 今 ちょっと 手が離せませ~ん。

  どうぞ 家の中へ お入りください 」

「 は~い 失礼しま~す  」

( ば~か だまされてやんの 警戒心が無いなぁ、

  まぁ 所詮は 豚だものなぁ

  食べられるために 存在するなんて

  なんて おマヌケな奴ら うひひひ ♪ )

  オオカミは 舌なめずりしながら 

  喜び勇んで 藁の家に 入りました 。


  嗚呼 子豚 ビッグの運命やいかに ?


     続 く