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50ミリ機関砲の集中攻撃が続いた
敵機動歩兵機の 動きが止まった
「 打ち方やめ ! 」
部隊長の命令がくだった
しかし外部装甲は 打ち破れない
これで大丈夫なのだろうか?
反撃されないだろうか?
「 あのぅ 部隊長 ? 」
誰かが 質問しようとしている
同期の新兵だった
「 トドメを刺さなくてよいのでしょうか? 」
「 ああ もう良い 」
理由がよくわからない
「 機動歩兵機から引きずり出したほうが良いでしょうか
捕虜として 、、 」
「 ふっ おそらく 引きずりは 出せない 」
「 何故でしょう? 」
「 パイロットは 良くてバラ肉
酷ければ ミンチ肉になっているだろう 」
「 どういうことでしょうか? 」
「 新兵の君は 知らないだろうが
強固な装甲の中のパイロットには
高熱と衝撃波が襲う
集中砲火を受ければ 機体損傷がなくても
中の人間は 耐えられない
掃除が大変だ
我々は そこまで行わない
私はベジタリアンだ 見たくもない
機材は大事にするが パイロットは使い捨てだ
他の機動歩兵機は どうした ? 」
「 どうやら砂塵の中で敵機体の乱反射した影を
複数と見間違えたようです 」
「 孤立した残留兵だったのか
はぐれ 残され 機動歩兵機用マシンガンも失い
一か八か 通りかかった我々の補給トラックを襲い
武器調達を狙ったのだろう 」
何ということだ 装甲は 機体を守っても
人体は守れないということなのか
実戦とは こういうものなのか
敵兵の無惨な姿を想像して 吐き気をもようした
しかし それは 僕の身にも起こりうることだった