節分の夜 | 藤花のブログ 詩と

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この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい




    彼は ぽつりぽつりと 語り始めた

    どうやら 酔いが 回っているようだ

  「 今夜は 受難の夜でして 
      

    片身が狭いんですよ 

    なにも悪い事していないのに 」


    裏通りの 流行らない バーだった

    赤ら顔の彼は 憂鬱そうに

    隣の男に 同意を求めた


    悪酔いしているのか 

    青ざめた顔をした男は

    苦々しく つぶやいた

  「 俺達は 言われ無き

    迫害を 受けているんだ ! 」

    うなずきながら 吐き出すように

    赤ら顔の男は言った

  「 節分なんて 大嫌いですよ ! 」

    頭を 掻きむしりながら 
 












     二本の 角の生えた頭を 、、、

 

   「 昔から 酒天童子とか言われ 迫害をうけたり

 

     桃太郎とかいう 乱暴者に

 

     住んでいた島を 荒らされ

 

     財宝を 持ち逃げされたり 、、、、、 」



     同じく 二本の角の 青い顔の男は

     吐き出すように言った

   「 本当の 悪い鬼は 人間の心の中に 

     大昔から 住み着いているんだぜ

     そんなことは 人間連中は

     知っているはずじゃないか

     互いに残酷な事ばかりをしているくせに

     俺達 鬼に 責任転嫁しゃがって ! 」


     浮かれた酔っぱらいの声が聞こえてきた


    「 福は ~ 内  鬼は ~  」