世界迷作劇場 偽作 三匹の仔豚 4 | 藤花のブログ 詩と

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この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい

  オオカミは崩れた木の家の隙間から

  辛くも逃げ出しオオカミせんべいに

  ならずにすみました。

「 ミッドはプ レスハムになっただろう、

  熟成されるまで待つとするか、

  次いってみよう ! 」


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

「 今度はレンガ造りの家か、

  丈夫な作りだが、俺様の頭脳には敵わないさ 」

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

「 リトールさん、

  おとどけもので~す、

  サインでも結構です~! 」

「 は~い、ドア開いてます 、

  どうぞおはいりください、」

「 ウケケケ、♪

  ほ~んとに 豚って バカばっかりじゃん 

  美味しく太って 喰われるだけ

  俺様のために ご苦労様ってか ♪ 」


  重く丈夫な扉を開けて 

  オオカミは レンガの家に入りました。


「 おやぁ どなたか いませんか ?

  声がしたのに 変だなぁ ? 

  なんだか 外観に比べて 異様に狭い家だぞ 」


  オオカミは 周りを見回しました。


「 ふ~ん 壁が無駄に厚く作られているのだろうなぁ、

  がはは 馬鹿め ! 俺様が入っちまったら 

  丈夫な壁も扉も 何の役にも立たないじゃないか、

  豚の考えることは なんて マヌケなんだ

  うわっはははははははははははは ♪ 」


<<<  バ タ ~ ン ! >>>


  扉が閉じました。


「 なんだ ? どうしたことだ 」


  オオカミは 扉を開けようとしました。


「 おゃあ ? 扉が開かないぞ !

  部屋の奥には 小さな窓があるが 

  鉄格子が つけられている、 

  これじゃぁ 出られないじゃぁないか !

  お~い ! 誰か~! 開けろ~ ! 」


  オオカミは 扉の鉄格子越しに 大声で叫びました。


  その時、扉の外から 声が聞こえました。


「 あははは 残念だったねぇ オオカミさん ♪ 」

  と ビッグ。


「 何 ? 残念だとぉお ? 」


「 うふふふ その鉄格子が お似合いだねぇ ♪ 」

  と ミッド。


「 てめえら 何を 言ってやがる ! 」

「 えへへへ 鉄格子の窓の外から あんたを呼んで

  部屋の中に おびき寄せたんだよ ~♪ 」

  と リトール。


「 なんだとぉぉぉおおお ~! 」


「 最初の 藁の家で 

  丸焼きになると思ったんだけどなぁ 

  さすがに 札付きの オオカミだねぇ

  逃げられちゃった 」

  と ビッグ。


「 この野郎 ! 

  ワザと火事を 仕掛けやがったのか ~! 」


「 ピンポ~ン ♪

  そうだよ おびき寄せて 迷路に入り込んだ時 

  火をつけて 僕は藁の隙間から

  さっさと外に出たのさ、

  でも 逃げられちゃったねぇ あはは ♪ 」


「 じゃぁ 木造の家も そうなのか ? 」


「 そうだよ あんたも気付いただろう ?

  屋根が異常に重く いびつに作ってあったんだよ。、

  柱も細く そこに切れ込みも 入れておいたのさ、

  隠し扉から外に出て 

  ロープで引っ張って、家を崩して、

  オオカミさんを ぺっちゃんこにする予定だったのに、

  あんたが 一瞬先に 柱を蹴り倒したから

  計画通りには 上手く 潰れなかったみたい、 

  さすがに あんた 悪運が強いねぇ 」

  と ミッド。


「 するってぇと この家もか ! 」


「 そうで~す オオカミ専用の 牢獄だよ~、♪ 

  あんたの これまでの罪状で 有罪 !

  仮釈放のありえない 終身刑です ~♪ 」


  と リトール。


「 他の オオカミたちの 見せしめにもなるしね 」

  と ミッド。


「 まぁ ゆっくりしていってね 

  先は 長いよ。

  あはははははははは  ♪ 」


  と ビッグ。



「 騙された ~! ギャオ~ン ~! 」


  オオカミの悲しい叫びは 遠い山まで響きました。

  他のオオカミ達は 

  その叫び声に 震え上がりました。


  どうやら 里には 札付きの 

  最強の最凶オオカミも 敵わない

  恐ろしい生物がいるらしいと。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


「 馬鹿だね オオカミって 

  ふつう 2度目で 分かりそうなものだけどなぁ 」

  と リートル


「 自分の おバカさに 気づいていないんだね 」

  と ミッド


「 他者を 侮ってはいけないという

  良い教訓にはなったろう

  今更 手遅れだけどね あはははは 」

  と ビッグ

  
  その後 三匹の仔豚たちは 

  時折来る オオカミを撃退しつつ、 

  平和に暮らしましたとさ。


  めでたし めでたし

  
 


『 自分こそ正しい、という考えが、

  あらゆる進歩の過程で最も頑強な障害となる。

  これほど馬鹿げていて根拠のない考えはない 』


       J・G・ホーランド