恋人たちの別離2 愛しているという言葉を抱きしめながら | 藤花のブログ 詩と

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この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい




  惑星間戦争は 苛烈さを極めた






  兵士は 大きく肩で息をした

  額には 汗と血がにじむ



  戦況は 最悪の事態だった 

  自軍の機動歩兵機は 全滅状態

  ただ一機のみ残った 

  彼の搭乗する機動歩兵機の

  超音波振動ソードは 折れ

  50ミリ機関砲ライフルの弾は尽き

  熱線銃のエネルギーも切れた


  残されている武器は

  起動歩兵機の 動力源

  超小型原子炉の 破壊

  つまり自爆しか無い


  逃げ出すことは 許されない 

  仮に 生きて帰れたとしても

  敵前逃亡として 軍事裁判の後 処刑される

  降伏も出来ない

  敵に捕らえられた兵士は

  動力源を外した機動歩兵機と共に 爆破される

  逃げ道はない 


  兵士は敵陣に 突撃した





  恋人と別れる寸前の

  軌道エレベーター・ステーションでの 

  最後の 会話


『 愛 し て る 』


  恋人の言葉を 胸に抱え