偽作 不思議の国のアリス 41 | 藤花のブログ 詩と

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この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい


「 あ奴の首を ちょん切れ ! 」

  と 女王。

 
「 なに威張ってんのよ !

  ただの ペラペラの

  トランプのクイーンのくせに ! 」


「 お の れ ~ ! 

  この巨大な 小憎らしい 小生意気な 小娘を

  やっておしまい ! 」


   女王の声に、トランプの兵士たちが

  次々に 宙に飛び上がり、

  アリスに 襲いかかってきました。


<< びょ~ん ! >> << びよ~ん ! >>

<< びょ~ん ! >> << びよ~ん ! >>


「 アリス ! 危ない ! 」

  グリフォンが飛び上がり トランプの兵士たちを

  羽や前足で振り払いましたが 多勢に無勢、

  あっという間に 床に叩き落とされてしまいました。

「 うぅぅう、 む 無念 」


  森のイモムシも立ち上がりましたが、

  しょせんはイモムシなので手出しができません、

  と言うか、足しかありません。


  いつの間に来たのか 偽ウミガメが

  アリスを見つめ ぽろぽろ 涙を流しています。


「 あんたら あたしが本気を出したら 

  どうなると思っているの !

  全員重ねてシャッフルして 

  トランプケースに収納、

  永遠に封印してやるわよ ! 」


  アリスは襲いかかったトランプたちを

  捕まえようとして、声あげ、

  手を振り、体をよじりました、

  はらっても はらっても トランプたちは

  アリスの体にしがみつきます、

  やがて顔にも取り付かれ

  呼吸もできなくなりました。


「 うぅぅ 、、、 くるしいぃぃ 、、、 」


「 お~ほっほほほ ♪

  足掻くがいい ! 暴れるがいい !

  だが しょせん無駄なこと ! 」


「 何 言ってるのよ !  」


「 お前は この世界で朽ち果て、 

  土くれに なるがよい !

  お~ほっほほほほほほほ ♪ 」



「 ちょいと あんた !

  お嬢ちゃんを 助けてあげたら 」

  公爵夫人が隣りにいるチェシャ猫に言いました。

  チェシャ猫は 頭を振り言いました。


「 彼女は 今、試練に耐えている、

  それは 自分自身で乗り越えなくっちゃいけない、

  誰も 手助けすることはできないんだ 」


  キノコの上にいた イモ虫も

  たくさんの足で 腕組みをして 

「 うむ うむ 」 と深くうなずきました。


  アリスは 苦悶の表情になりました。


「 ぁぁあああ ~ アリス ~ ! 」


  グリフォンが叫びました。


       続 く

       あと2話