、
「 あ奴の首を ちょん切れ ! 」
と 女王。
「 なに威張ってんのよ !
ただの ペラペラの
トランプのクイーンのくせに ! 」
「 お の れ ~ !
この巨大な 小憎らしい 小生意気な 小娘を
やっておしまい ! 」
女王の声に、トランプの兵士たちが
次々に 宙に飛び上がり、
アリスに 襲いかかってきました。
<< びょ~ん ! >> << びよ~ん ! >>
<< びょ~ん ! >> << びよ~ん ! >>
「 アリス ! 危ない ! 」
グリフォンが飛び上がり トランプの兵士たちを
羽や前足で振り払いましたが 多勢に無勢、
あっという間に 床に叩き落とされてしまいました。
「 うぅぅう、 む 無念 」
森のイモムシも立ち上がりましたが、
しょせんはイモムシなので手出しができません、
と言うか、足しかありません。
いつの間に来たのか 偽ウミガメが
アリスを見つめ ぽろぽろ 涙を流しています。
「 あんたら あたしが本気を出したら
どうなると思っているの !
全員重ねてシャッフルして
トランプケースに収納、
永遠に封印してやるわよ ! 」
アリスは襲いかかったトランプたちを
捕まえようとして、声あげ、
手を振り、体をよじりました、
はらっても はらっても トランプたちは
アリスの体にしがみつきます、
やがて顔にも取り付かれ
呼吸もできなくなりました。
「 うぅぅ 、、、 くるしいぃぃ 、、、 」
「 お~ほっほほほ ♪
足掻くがいい ! 暴れるがいい !
だが しょせん無駄なこと ! 」
「 何 言ってるのよ ! 」
「 お前は この世界で朽ち果て、
土くれに なるがよい !
お~ほっほほほほほほほ ♪ 」
「 ちょいと あんた !
お嬢ちゃんを 助けてあげたら 」
公爵夫人が隣りにいるチェシャ猫に言いました。
チェシャ猫は 頭を振り言いました。
「 彼女は 今、試練に耐えている、
それは 自分自身で乗り越えなくっちゃいけない、
誰も 手助けすることはできないんだ 」
キノコの上にいた イモ虫も
たくさんの足で 腕組みをして
「 うむ うむ 」 と深くうなずきました。
アリスは 苦悶の表情になりました。
「 ぁぁあああ ~ アリス ~ ! 」
グリフォンが叫びました。
続 く
あと2話