巨人国編 偽作ガリバ~旅行記 1 | 藤花のブログ 詩と

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  時空をねじ曲げるような巨大な嵐に巻き込まれ

  ガリバ~は 巨人国に 流れ着きました。

  あたりには数え切れないほどの巨人たちがいました、

  そして、つまみ上げられたガリバ~を

  皆が 不思議そうに見つめているのでした。

「 うそぉぉぉ ~! 誰かぁぁぁあ ~!
 
  今度こそ これは 夢だと言ってくれ ~ ! 」

  ガリバ~は 海岸で巨人たちに取り囲まれましたが

  それを店先で見ていた 海の家経営のオヤジが

  言いました。

「 おい お前たち その小動物は ウチのものだ、
 
  勝手に 触るんじゃないよ !

  返してもらおうか ほらほら 」
 

  利に聡い 海の家のオヤジは 

  一儲けできそうだと思ったのです、

  オヤジは まんまと 

  とんまな ガリバ~を手に入れました。

「 あぁ 助けてくれて ありがとうね

  オイラ ガリバ~だよ 」

「 こりゃ おどろいた

  しゃべるのか この小動物は 」

「 おいら 小動物じやないよ 人間だよ 」

「 ウソコクでねぇ 

  こんな小さな人間がいるもんか 」
   
「 ウソじゃないよ しゃべっているじゃないか 」

「 九官鳥だって しゃべるぞ 」

「 オイラ鳥じゃないよ 小人の国から来たんだよ 」

「 ほう なら おまえは小人なのか 」

「 小人の国では 大巨人だったんだよ 」

「 なんだか わからないことを 言うやつだ 」

「 なんだか わからないのは オイラの方だよ 

  腹ペコで死にそうだ

  これからどうすればいいんだろう ? とほほ 」

「 うちに使わない鳥かごがあるから

  そこに住まわしてやる 

  飯も食わせてやるから心配すんな がははは ♪ 」
  

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


「 さぁ さぁ よってらっしゃい 見てらっしゃい

  当地初お目見えの 小人の国からやってきた

  自称 大巨人の ガリバ~でござい 」

  ガリバ~は 見世物にされてしまいました。


「 あぁ 疲れた ~ 

  オヤジさん 今日も儲かったみたいだね 」


「 おう 歌って踊れる小人見たさに 

  連日 押すな押すなの大入り満員だ

  偉いぞ ガリバ~ ♪

  飯をたんと食え たんと

  と言っても お前は小食だなぁ 

  ワシの分を ほんの少し分けるだけでいいんだからな

  な~んて経済的なんだ がはがはははは ♪ 」

  小人の国では食糧難を引き起こす

  大巨人の ガリバ~も

  巨人の国では 小人です、 

  いくら食べても たかが知れています、

  飢える心配は ありませんでした。 

「 しかし 何を食べても あんまり美味しくないや

  小人の国は 何でも繊細な味わいだったが

  この国の食べ物は 雑で大味だな ~

  評判の悪い エゲレス料理より ヒドイぞ

  食物も 分子レベルで 大きいのかな ? 

  舌触りも 悪いし ~ 」


  歌って踊れる 珍しい小人の評判を聞きつけた

  この国の王妃様が ガリバ~を見に来ました。

「 まぁ 何て ブサイクなんざましよ

  アンパンに パンチくらわしたような顔ね

  連れて歩けば 私が引き立つわ

  ご主人 もらっていくわ いいわね 」


「 いや 王妃様 そう言われましても

  こいつは ウチの花形スターでして 

  連れて行かれると おまんまの食い上げ

  稼ぎが なくなっちまいます

  このくらいでいかがでしょう パチパチ ! 」

  オヤジは 思いっきり そろばんを弾きます。

「 うんまぁ お高いこと !!

  国家財政が 破綻するざます 

  デスカウント・プリ~ズ 」

  王妃様は 値切ります

「 では このくらいでは ?

  消費税分 おまけします 」

  オヤジは 10% 値引きしました。

「 ムキ ~!

  消費税を謳って 値引きに使っちゃ駄目なのよ !

  法律にしたでしょうが 庶民が消費税値上げを意識して 

  世論が 政府批判に繋がるでしょうがぁぁああ !

  これは 反政府活動よ 国家反逆罪よ、

  誰かある この者の 首を刎ねよ ! 」

「 うひゃぁ ~!

  お代は いりません 

  どうぞ お連れ下さい ブルブル 」

「 あっそう では 頂いていくわ 

  お~ほっほほほほほ ♪ 」
  
  ガリバ~は王妃様に連れられ お城に向かいました。


        続 く