時空をねじ曲げるような巨大な嵐に巻き込まれ
ガリバ~は 巨人国に 流れ着きました。
あたりには数え切れないほどの巨人たちがいました、
そして、つまみ上げられたガリバ~を
皆が 不思議そうに見つめているのでした。
「 うそぉぉぉ ~! 誰かぁぁぁあ ~!
今度こそ これは 夢だと言ってくれ ~ ! 」
ガリバ~は 海岸で巨人たちに取り囲まれましたが
それを店先で見ていた 海の家経営のオヤジが
言いました。
「 おい お前たち その小動物は ウチのものだ、
勝手に 触るんじゃないよ !
返してもらおうか ほらほら 」
利に聡い 海の家のオヤジは
一儲けできそうだと思ったのです、
オヤジは まんまと
とんまな ガリバ~を手に入れました。
「 あぁ 助けてくれて ありがとうね
オイラ ガリバ~だよ 」
「 こりゃ おどろいた
しゃべるのか この小動物は 」
「 おいら 小動物じやないよ 人間だよ 」
「 ウソコクでねぇ
こんな小さな人間がいるもんか 」
「 ウソじゃないよ しゃべっているじゃないか 」
「 九官鳥だって しゃべるぞ 」
「 オイラ鳥じゃないよ 小人の国から来たんだよ 」
「 ほう なら おまえは小人なのか 」
「 小人の国では 大巨人だったんだよ 」
「 なんだか わからないことを 言うやつだ 」
「 なんだか わからないのは オイラの方だよ
腹ペコで死にそうだ
これからどうすればいいんだろう ? とほほ 」
「 うちに使わない鳥かごがあるから
そこに住まわしてやる
飯も食わせてやるから心配すんな がははは ♪ 」
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
「 さぁ さぁ よってらっしゃい 見てらっしゃい
当地初お目見えの 小人の国からやってきた
自称 大巨人の ガリバ~でござい 」
ガリバ~は 見世物にされてしまいました。
「 あぁ 疲れた ~
オヤジさん 今日も儲かったみたいだね 」
「 おう 歌って踊れる小人見たさに
連日 押すな押すなの大入り満員だ
偉いぞ ガリバ~ ♪
飯をたんと食え たんと
と言っても お前は小食だなぁ
ワシの分を ほんの少し分けるだけでいいんだからな
な~んて経済的なんだ がはがはははは ♪ 」
小人の国では食糧難を引き起こす
大巨人の ガリバ~も
巨人の国では 小人です、
いくら食べても たかが知れています、
飢える心配は ありませんでした。
「 しかし 何を食べても あんまり美味しくないや
小人の国は 何でも繊細な味わいだったが
この国の食べ物は 雑で大味だな ~
評判の悪い エゲレス料理より ヒドイぞ
食物も 分子レベルで 大きいのかな ?
舌触りも 悪いし ~ 」
歌って踊れる 珍しい小人の評判を聞きつけた
この国の王妃様が ガリバ~を見に来ました。
「 まぁ 何て ブサイクなんざましよ
アンパンに パンチくらわしたような顔ね
連れて歩けば 私が引き立つわ
ご主人 もらっていくわ いいわね 」
「 いや 王妃様 そう言われましても
こいつは ウチの花形スターでして
連れて行かれると おまんまの食い上げ
稼ぎが なくなっちまいます
このくらいでいかがでしょう パチパチ ! 」
オヤジは 思いっきり そろばんを弾きます。
「 うんまぁ お高いこと !!
国家財政が 破綻するざます
デスカウント・プリ~ズ 」
王妃様は 値切ります
「 では このくらいでは ?
消費税分 おまけします 」
オヤジは 10% 値引きしました。
「 ムキ ~!
消費税を謳って 値引きに使っちゃ駄目なのよ !
法律にしたでしょうが 庶民が消費税値上げを意識して
世論が 政府批判に繋がるでしょうがぁぁああ !
これは 反政府活動よ 国家反逆罪よ、
誰かある この者の 首を刎ねよ ! 」
「 うひゃぁ ~!
お代は いりません
どうぞ お連れ下さい ブルブル 」
「 あっそう では 頂いていくわ
お~ほっほほほほほ ♪ 」
ガリバ~は王妃様に連れられ お城に向かいました。
続 く