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http://yaplog.jp/rochirico/archive/351
「 い た だ き ま ~ す !
ご っ つ あ ん で ~ す ♪ 」
オオカミは ヨダレまみれの 大口を開け
鋭い牙で 少女の喉笛に噛み付こうと
襲いかかりました
「 がぶり寄りで ガブリっとな ♪ 」
「 き ゃ ぁ ぁ あ ~~! 」
オオカミの急襲に 少女は 悲鳴を上げました
し か し
日頃の 母との激しいスパーリングの成果で
無意識に 少女の身体が反応しました
軽やかに 左にサイドステップして
襲い掛かってくる 間抜けな
大口を開いたオオカミを かわしました
一瞬 少女の姿が オオカミの目の前から消えました
「 おやぁ ? あの娘は どこぉお ~ ? 」
目標を失い 体勢が崩れたところに
空気を切り裂き 唸りを上げた拳が 飛んできました
少女は 見事な 踏み込みの体重移動と
腰の入った 渾身の
コークスクリューぎみの ロング右フックを
カウンターで オオカミのアゴに 叩き込みました
オオカミの顔が 激しく波打ち 醜く歪みました
「 ぎ ゃ ん !! 」
オオカミのアゴは 砕けそうになり
無様に 腰砕けで尻餅をつき
床に 崩れ落ちました
「 け っ !
てめえは さっきのオオカミだな ~ぁぁあ !
気付かないとでも思ったか !?
このあたりじゃあ 知らない者のいない
村一番の 愛らしい 美少女の誉れ高い
純情可憐で いたいけな 女の子だと思って
侮りやがって ! ざけんなよ ~~~! 」
「 現実を見ましょうよ ねっ ねっ ねっ
それは あまりにも 自意識過剰 自信過剰で
世間知らずで 思い上がりも甚だしくて
無情な現実が 見えていないと言うものですよ 」
「 なにぃぃぃ! あたいに 意見する気か ~!
腐れオオカミの分際で 片腹痛いわ
天井から ロープで吊るして
サンドバッグの 代わりにして
コンビネーションブローを
叩きこんでやるぞぉぉおお ~! 」
「 ひひいぃぃい おっ お助けをぉぉ 、、、 」
痛むアゴを押さえて
のたうちまわり オオカミは許しを乞います
「 絶滅危惧種だから 大目に見てやっていたのに
おんどりゃあぁぁ 調子に乗りやがって !
そうだ おばあさんは どうした あぁん ? 」
少女は 詰問しました
「 クッ クロゼットに 縄で縛って
押し込めていますぅっぅっぅっ 」
「 何だ ? 食わなかったのかよ ? 」
「 アゴが痛くて 筋張った肉は
噛めないんですぅぅぅ シクシクシク
命だけは お助けくださいぃぃぃ 」
「 ケッ ! だらしがねぇな
張り合いがねぇぞ
ポンコツオオカミめがよぉぉお ! 」
そう言うと 少女は
床に這いつくばって 許しを乞うオオカミから
視線を外し ケーキと 葡萄酒を拾いました
オオカミに襲われた時 放り出してしまったからです
「 よかったわ ケーキも無事だし
葡萄酒の瓶も 割れていないと ♪ 」
少女が オオカミに背を向けていると
懲りないオオカミは 再び
ヌラヌラと ヨダレを垂らした大口を開け
背後から 襲いかかりました
「 スキあり ~~ 油断したな ~~♪
やっぱり お子ちゃまだわい
オイラは あきらめが悪いのさ
ケーキと 葡萄酒と一緒に
オイラの胃袋に 収まっちゃいなよぉ
うひょひょひょ ~~~ ♪ 」
嗚呼 少女は ついに
オオカミの餌食になってしまうのでしょうか ?
続 く
☆ 教訓 ☆
中途半端はダメです
トドメは きっちり刺しましょう