大地が 咆哮し
海が 悪意の巨壁となり 襲いかかった
怒れる 海神ポセイドンの如く
人々の ささやかな幸せを 呪うように
日々の営みを 無慈悲に 踏み躙るように
日常は 断絶した
悲しみに 引き裂かれた
嘆きの 嗚咽は 大地に 満ち溢れた
日々は 過ぎる
季節は 巡る
傷 癒えぬ人々を 置き去りに
何も 変わらぬ事への
怒りと 苛立ちを 掻き立てたまま
人は 遥か昔から 悲しみを背負い
涙を拭いながら いばらの道を 歩んできた
遠い道程を 沈みかける太陽を 追いかけるように
道は長く 遥か彼方まで 続く
だから 歩みを 止めてはいけない
闇に 心 侵食され 絶望の淵にいたとしても
未来を 信じることを やめてはいけない
残された人々は 手を携え
互いを労り 歩かなくては
失われた 命の尊さを 忘れないため
幸せになるために 人は
産まれ 生きていることを 思い出すため
いつの日か 希望の光に その身を 輝かせるため
Kema Keur