偽作 ジャックと豆の木 | 藤花のブログ 詩と

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   「 あの大男を 転落させたのを認めるんだな 」


   「 えぇ 僕が 豆の木を切り倒し

     大男は 空から落ちたんです 」


   「 なぜ そんなことをしたんだ ? 」


   「 だって あいつは 昔 

     僕の お父さんを 食べたと 

     お母さんが言っていたし 悪い奴なんです

     追いかけてきたから こらしめてやろうと思って 」


   「 なんという事を 金貨も 盗み出したんだな 」


   「 奴の ニワトリが 金貨を生んだんですよ 

     僕が もらったって いいじゃないですか 」


   「 ニワトリが 金貨を 産むわけがないだろう 」


   「 だって 僕 確かに ニワトリが

     金貨を生むのを 見たんです 」


   「 大男は 奇術師なのだ 

     おそらく 練習していたのだろう

     そして 金貨も本物ではない 奇術用の偽物なのだ 」


   「 そんな ! せっかく手に入れたのに 」


   「 大男は 奇術師のイメージ作りのため 

     わざわざ 切り立った崖の上に住み 

     豆の つるに似せた はしごで 登り降りしていたんだ 」



   「 悪いことをしているから 世間から隠れているのかと 、、 」



   「 大男は 大怪我をして 病院に入院している 

     お前は 盗んだ偽金貨を使った店から

     通報があり 足がつき 捕まったんだぞ 」


   「 だって 、、、 」


   「 だってじゃない ! 

     偽金貨といえど 窃盗だ

     そして お前の 大男にやったことは 殺人未遂だ 」


   「 お母さんが 悪いやつだって 言っていたから 」
  

   「 お前の母は 大男に お前を近づけたくなかったんだろうな 」


   「 それは なぜですか ? おかあさんに合わせて下さい 」


   「 まだ 接見は させられない 」


   「 あぁ おかあさん 、、、 」


   「 ひとつ お前に 教えてやろう 」


   「 えっ なんですか ? 」






















   「 悪い奴と思っていた大男は 

     お前が物心つく前に お前の母親と離婚した 

     お前の 実の 父親 だったんだ 」