パイウオーターの元というのがあるらしい。
以下のようなものだ。
赤塚充良著『生命回復』かんき出版(1997) 当ホームページ植物雑記帳「観葉植物、幸福の木、伝来記」で紹介したように、パイウォーターが世に出るきっかけとなった経緯を紹介しています。この中で、現在、販売されているパイウォーター活水器に入れられている「パイウォーターの素」ともいえるセラミクスについて書かれています。これは東大農学部、東京農大教授を勤められた杉二郎博士と山下昭治博士の共同研究で完成されたということですが、p.78に 『FFCセラミックスは、あらゆるミネラルを豊富に含有する軟質多孔質の天然無機質資源を素材にして焼き上げたものです。これは、数千万年前から海底に堆積していた天然資源です。この天然素材とFFC水との複合作用によって、すぐれた効果を発揮するのです。さらに、このFFCセラミックスは、接触する水にFFCの基本作用を伝達するという、まったく新しいタイプのセラミックスだということをつけ加えさせてください。FFCセラミックスから放射される遠赤外線とわずかに溶け出すjミネラルが、水の機能を変え生物に適した水に変化させるのです。』 と書かれています。(FFCとはFerrous Ferric Chloride(塩化第一・第二鉄)の略で水溶性二量体鉄塩を示す造語) このセラミックスの製造方法は1991年の日本海水学会で『水溶性二量体鉄塩の製造方法』として発表され大きな反響を呼んだということです(p.49)。そこで日本海水学会から発表予稿を取り寄せて見たのですが、そこには水溶性二量体鉄塩の簡単な実験室的製法が述べられているだけで、その生物学的活性についてはいては何も触れられていません。おそらく、発表当日、口頭で発表されたのでしょうが不思議なことです。学生の発表であれば、データが予稿の締め切りに間に合わず当日発表ということは、よくあることですが、学会の大御所ともいえる先生方の発表としては腑に落ちません。 もうひとつ理解できないことは、最初に幸福の木の処理に使われたパイウォーターがセラミックスを投入して作られたと書かれていることです(p.39)。文脈からすると、この時点では山下博士の前記薬品から調製されたパイウォーターであると思うのですが、著者は前後関係を勘違いしたのでしょうか?