qubit を調べていたらそれを数学的に表現するのに
ブロッホ球 bloch shpere という単語が出てきた。
あまりにも数学的なのでqubitを理解するよりも面倒そうだ。
一部転載:
ブロッホ球
これまで扱ってきた計算基底(∣∣0⟩∣∣1⟩)をZ軸上に配置されます。Z軸上に存在する背景からZ基底とも呼ばれます。
なお、先程から議論がある∣∣0⟩∣∣1⟩の重ね合わせ状態は、∣∣ψ⟩ がX-Y平面上の円周(破線)上に存在するときに、同確率で重ね合わせになっている状態となります。
下記はWikipediaより引用しています。1
単位円(球)上に、状態ベクトル( ∣∣ψ⟩ )が存在する状況を、三角関数を用いて下記のように表現します。
∣∣ψ⟩=eiγ(cosθ2∣∣0⟩+eiφsinθ2∣∣1⟩)
ちょっとムズカシイ式なので、分解して部分毎に意味を解釈していきましょう。
注意点としてはパラメータ3つのうちθは1/2が掛かっている為、θに関しては1回転が、4πとなります。
複雑な数式ですが3つ(青、赤、緑)のパートに分解し、理解を進めたいと思います。
∣∣ψ⟩=eiγ(cosθ2∣∣0⟩+eiφsinθ2∣∣1⟩)
①Z軸方向(垂直方向)
Z軸方向の制御ですが、②③が1の時( eiγ=eiφ=1)下記のように表現できます。
θ/2という部分は特殊ですが、単位円を描く事ができる数式で、θを用いてZ軸に対する方向を制御することで、重ね合わせ状態での0と1の存在確率を制御できます。
①Z軸方向の制御 =1×(cosθ2∣∣0⟩+1×sinθ2∣∣1⟩)=cosθ2∣∣0⟩+sinθ2∣∣1⟩
②XY平面(水平方向)
XY平面はeiφを複素平面に対応させると、こちらもやはり単位円を描く事ができます。
XY平面(水平方向)での状態ベクトルの位置を制御します。
②XY平面の制御 =eiφ=cos φ+i sin φ
③全体に係る係数(位相)
式全体に係るeiφですが、こちらはブロッホ球上には表現されません。
式全体に係る位相であるため、グローバル位相(global phase)という名前もついているようです。
③式全体に係る係数 =eiγ=cos γ+i sin γ
正規直交基底に対して各種ゲート操作を適用すると、式でくくり出しが可能な式全体に係る下記のような係数が出現します。
+1,+i,−1,−i
計算結果の観測は∣∣0⟩,∣∣1⟩の相対的な関係を観測する背景で、式全体に係る係数(位相)は、量子状態の観測結果には直接影響を与えない(観測できない)ので意識する必要は無いのですが、観測前の量子状態としてはグローバルな位相が内在するはずですので、数理モデル(ブロッホ球)上は必要となるため、数式上現れています。
なお、グローバル位相については、「ブロッホ球のグローバル位相について」にまとめています。
