「南明山・清瀧寺」

坂東札所第26番の「清瀧寺(きよたきじ)」は、(常陸国ひたちのくに)茨城県土浦市にある真言宗豊山派の寺院である。山号は「南明山(なんめいさん)」。本尊は「聖観世音菩薩」である。「清瀧観音」とも称される。この寺には、開創にまつわるさまざまな説がある。推古天皇15年(607年)に聖徳太子作の聖観音を竜が峰(寺の背後の山)に安置したのが始まりと云う説と、行基が刻んだ観音像を祀って寺を建立したのが始まりと云う説とがある。この他にも色々な説がたくさんある。元禄13年(1700年)に本堂(観音堂)が建立されたと云われているが、昭和44(1969年)参拝者があげたローソクが倒れて本堂が全焼してしまう。現在の本堂は昭和52年(1977年)に地元の人々の協力により再建されたものである。本尊の聖観音像は、第23番札所正福寺から寄進されたものである。