いまから30年前のことわたしが高エネルギー物理学研究所にいたころ
ローレンスバークレー研究所から加速器物理学でとっても有名な
アンデイ・セスラー博士がきていた。
親しくしてもらったのであるとき、あなたがいちばん偉いと思う哲学者はだれかときいたとき
それはカール・ポパーだといったことを思い出した。
どちらもユダヤ人で故人となっているが
ジョージ・ソロスをしらべているなかでカール・ポパーの名前がでてきたのだ。
ポパーがどんな主張をしていたのかをこれまたソロスが資金をだしている
と
- 疑似科学と科学の間の境界の設定を科学哲学の中心課題として認識したこと
- 科学とは何であるかを考えるうえで、従来の論理実証主義的な立場では、形而上学的でない言説の特徴に、また、命題の意味を検証するための理論に、主眼が置かれていた。しかしポパーは、問題の所在が、意味性にではなく、科学性と非科学性を分け隔てるところの方法性にこそある、と主張した。
- 反証可能性を基軸とする科学的方法を提唱したこと
- 反証されえない理論は科学的ではない、というのがポパーの考えである(cf. 反証主義)。自らを反証する論理を命題が内蔵しないという場合はあるわけで、このような命題に基づく理論とその支持者が自らに対する反定立の存在を無視ないしアドホックに回避するところではその一連の理論体系が実質的に反証不可能となり、そこに大きな危険があるのだとポパーは指摘した(この指摘の立場自体を、ポパー自身は識別しなかったが、ラカトシュは省みて方法論的反証主義と呼んだ)。
- 蓄積主義的でない科学観を提案したこと
- 反証主義の背景には、ヒューム的な見解、すなわち、或る理論を肯定する事例はその理論を立証することにはならない、という考え方がある。科学の進歩は、或る理論にたいする肯定的な事例が蓄積してこれを反証不可能たらしめてゆくところで起こるのではなく、否定的な事例が反証した或る理論を別の新しい理論がとって代えるところで起こる、というのがポパーの科学観の背景的な見解としてある。
- 知識のあり方を進化論的に論じたこと
- 確率にまつわる新しい説を打ち出したこと
- 確率を客観的に説く立場の新しいものとして、「或る事象を特定的にもたらす傾向を内在するシステム」が確率の実体であるとポパーは考えた。
- たしかに
- オリジナルな主張で 1の科学と疑似科学を分けることに第一の関心があったのはおもしろい。
- 第二番目の
- ”反証されえない理論は科学的ではない、”
- の主張も意味深長だ。じっくり考えれば面白いわかってくるのかもしれない。
- 第三の主張の”否定”から考えるアプローチも興味深い。
- 第四の進化論をとりこむことも
- 第五の確率論も量子論的が哲学者もなんとかかんがえなければいけないというところが伺えて
- 他の平凡な哲学書と違うことをみせている。
- だからこそアンデイ・セスラーが名前をあげたのだった。
- 天才は天才をしる。