産総研が”単離”としてその製造に成功したというオルトケイ酸はケイ素化合物の
元をなすものだという。
そもそもケイ素化合物には無機と有機とどちらもあるらしい。

産総研によれば
” 無機ケイ素化合物(ガラス、シリカ、ゼオライトなど)だけでなく、有機ケイ素化合物(シリコーンなど)の基本単位であるオルトケイ酸(Si(OH)4)は、テトラアルコキシシラン(Si(OR)4)や四塩化ケイ素(SiCl4)を水と反応させる加水分解の際に短時間だけ発生し、次の反応を起こす「真の前駆体」である。これまでにない機能や高い性能を持つケイ素材料を製造するために、オルトケイ酸の安定な合成と単離が求められてきた。
 また、自然界には石などから溶出したごく低濃度のオルトケイ酸がある(海水中の平均濃度0.00673 g/l)。植物(特にイネ科)は、天然のオルトケイ酸を吸収し、もみ殻や茎、葉などにシリカを蓄積させて、物理的に丈夫になるだけでなく、害虫や病原菌を防いでいる。また、天然水や麦(イネ科)から作られる飲料など(ビールなど)にはオルトケイ酸が溶け込んでおり、動物の骨や髪、皮膚、爪などの体組織の一部の原料となっている。動植物がオルトケイ酸を取り込むメカニズムの詳細を明らかにするためにも、オルトケイ酸の分子構造の解明が求められてきた。

ちなみにシリコーンという紛らわしい名前の有機ケイ素化合物は

シロキサン結合(-Si-O-Si-)を主骨格とし、ケイ素原子にさらにアルキル基、アリール基などの有機基が結合した高分子化合物の総称。重合度、有機基、高次構造などにより、オイル、グリース、ゴム、樹脂などの形態をとる。耐熱性が高く、撥水性、電気絶縁性、耐薬品性に優れるため、電気・電子、自動車、化粧品・トイレタリー、建築・土木などさまざまな産業分野で使用されている

このシリコーンは馴染みの深いものだ。

水に溶けたケイ素といえばフラナガン博士のヒマラヤの魔法の水(フンザの奇跡の水)が有名だ。ならばオルトケイ素を水に溶かしたものは健康にいいかもしれない