時間の正体は何なのか? モーガン・フリーマン
がどんどんおもしろくなっている。
2017年11月29日 放送では


NHK Eテレで放送されているモーガン・フリーマン「時空を超えて」

テーマ「時間の正体は何なのか?」

現代物理学の基本はアインシュタインの相対性理論と量子力学の組み合わせで成り立っている。

特に相対性理論は時間と空間が存在する事が前提。

そして光速度不変の原理から時間が定義されいる。

ある科学者はアインシュタインが言う通り時間は概念だけでなく存在すると言い、ある科学者は存在しないという。

また、ある科学者は時間は粒子の様なもので次々と生まれてくるものだという。

最新の科学・研究を基に時間の本質に迫る。

以下どの項目もおもしろい。
特に時間の本質はエントロピーであるという理論!
エリック・フェアリンデの重力の本質もエントロピーであるという理論とあわせれば
時空はエントロピーということになる。


エントロピー増大の法則

一般的な説明として「お湯を沸かして火を止めると熱は暖かい方から冷たい方へと流れ(移動し)、冷めた水が再び温まることは無い」とされる。

火を止めた時点でお湯の周りは閉鎖系、再び火を点けて温めると開放系なので この場合エントロピー増大は成立しないと覚えておくと今後の科学番組でエントロピーについて理解・想像しやすいと思われる。

もっとグロイ例えをすれば、人は生きて飲食したり呼吸をしている状態は開放系で空気や食べ物という開放された外のエネルギーによって体を維持(秩序を保つ事が)できる。

だが死んで飲食・呼吸が無くなると人体だけの限られた世界だけ=閉鎖系になり腐って(無秩序になって)いく=エントロピーが増大したという。

[時間は存在しない]

(仏)リュミニ理論物理学センター 理論物理学者 カルロ・ロベリの話し。

時間はミクロレベルで見ると存在しないと言う。

我々が時間と呼んでいるものは統計的・平均的尺度であり実在しないという考え。

例えばオーブンでは中の温度が表示されているが、その温度はオーブンの中の平均値である。

厳密な温度が表示されているわけではない。

ロベリは量子論では時間の概念を取り除くべきで、新しい量子論を構築しようとしている。

[時間は次々と生まれる]

インペリアル・カレッジ・ロンドン フェイ・ダウカーの話し。

一般的に時間は流れる連続的なモノと考えられている。

また相対性理論では過去・現在・未来は同時に存在(※1)していなければ成立しない。

ダウカーによれば時間は不連続なものが次々と生まれている、宇宙は時間と空間の小さな粒の積み重なりで出来ているという理屈。

ダウカーは新たに生まれた時間は粒の様な物で、それは目に見えない極限の小ささで「時空アトム」と名付けている。

時間(と空間)とは時空アトムの粒が集まって塊になったモノ=>過去。

(それを離れた場所から見ることで大きな塊に見えているという)

時空は原子の様な断片的な粒で成り立っている、原因の後に結果が来る=因果集合と呼んでいる。

※1:参考サイト=>日経サイエンス 時間は実在するか?

[タイムリング実験]

カリフォルニア大学 物理学者 ハートフ・ハーフナーの話し。

ハーフナーはタイムリングと言う実験を進めている。

カルシウムイオンをリング状に並べ磁力で浮かせた状態で絶対零度付近まで冷やす。

この時の温度は絶対零度+数十分の一の極低温。

この絶対零度=エネルギーゼロでは物質は運動を止めるので動かない筈だが時間に量子揺らぎの様な「ゆらぎ」があるならリングが特定の方向へ回る筈と言う理屈。

量子揺らぎでは絶対零度=エネルギーゼロでも様々な方向へと揺らぎが動くが、特定の方向へ動くことが有れば それは時間の揺らぎだと言えるらしい。

この実験結果によっては時間と宇宙に関する考え方が変わるかもしれない。