ブライン液の初歩:

ブライン冷凍機はブライン液を冷媒として冷気を作り出す機械ですが、ブライン凍結機は食品を冷凍させる用途で使われます。ブライン凍結機はブライン液を用いた急速凍結機です。

急速凍結機は、食品を急速に凍結させて冷凍によるダメージを防ぐことを目的とした機械です。急速凍結機にはブライン凍結機だけでなく、様々な方式の機械があります。
強い冷風をあらゆる方向から吹き付けるエアーブラスト凍結機や、磁場を発生させる凍結機などがあります。

食品を冷凍すると食感や味が落ちてしまうことは、広く知られています。

それは、食品内の水分が凍る際に膨張し細胞膜を破壊してしまうからです。破壊された細胞膜から旨味や水分が流れ出し、品質が劣化します。

しかし、食品内の水分が凍る温度帯、0℃~-5℃の間を短時間で通過することで細胞膜の破壊を防ぎ、食品の品質を損なわずに凍結することができます。

ブライン凍結機はブライン液を冷却させ、液の中に食品を漬けて凍結させます。食塩水や塩化カリウム水溶液、エタノール液などを-17℃~-40℃に冷やして用います。

釣り上げた魚介類などを船上でそのままブライン凍結させる場合は、食塩水を使うことがほとんど。
加工場などで導入されているブライン凍結機は、エタノール液に漬けて凍結させることが多く、その場合は食品を真空パックして凍結させます。