ベクレル(Bq)とシーベルト(Sv)はどうちがうのかということを
調べようとすると、どのサイトでもみな
実効線量係数
をかけるとという説明になってしまう。
だれもその根拠を説明していないし、ただ盲目的に従ってしまう。

なぜこんな単位の違いがあるかというと、
放射線にはそれを発生する原子核とうの種類によって、強さと減衰のようすが
ことなるからのようだ。
つまりひとくちにBqといってもそれが
祇園精舎の鐘の音のように
音の強さが減って行く。
だから、ベクレル値を累積した効果をみないといけない。
(これを時間積分という)
普通は減衰は指数関数的に減少していく(そうでない場合もあるから自然はやっかいだ)
のでこれをゼロから十分ながい時間まで積分するのは簡単だ。
たとえばここをみよ(クリック)
結論はSv/hに半減期を乗じてln2 (2の自然対数)で割り算をしてやればよいということになる。
(半減期が人の余生よりも長いばあいには、この積分はひとの被曝にとっては意味をなさない)

実効線量というからには細胞への影響、RBE の違いを考慮するのだが、ガンマ線はほぼ
1 としているのだろうから、γ線のばあいは悩む必要はないのではないだろうか。これが
重粒子線になると複雑なことになり、がんの重粒子線のRBEの知識が必要になってくる。

もうひとつその関係はLED照明のルーメンとルックスの関係に近い側面がある。
これは放射線の空間分布の側面だ。
ルーメンは光の線源の量をあらわし、ルックスは特定の場所での明るさをあらわす。
場所の明るさを空間積分したものがルーメンになる。
ただ空間のあかるさはもともと一様でないので、どうやって積分をするかが問題となる。

ベクレルの単位はキログラムあたりと平方メーロルあたりという二種類の表記法がある。
これからして変だ。面積であらわすばあい、放射能源の深さが必要であるが、深さは時間とともに
変わって行くから、簡単にきめられない。
強引にきめようとすれば、世の中でいっている表面から1センチとか2センチとかいう数値をつかわざるを得ないのが通常だ。深さの分布などをはかるのはだれでもできることではないからだ。
このように深さ方向の分布は一般にはわからないので、そこを逃げる為に面積あたりときめたのだろう。
これに対して、水や空気の場合は土壌の深さ方向よりはより均一に分布しているだろうから、
単位体積で定義してもそれほど不都合はないだろう。
以上はわたしの推論である。

一般のひとびとがしりたいことは
たとえば、野菜などで何ベクレルであったら
それが、ガイガーカウンターをもっていったときに
何シーベルト/時に相当しているかだ。(外部被曝)
あるいは
息をすったり、食べたりしたときに
何シーベルト/時に相当しているかだ。(内部非曝)
そのようなときに
どうやって換算係数を推定するかの
その数値の導出法をみつけることだ。

何事も権威に盲従しないこと。

東電から7億円もらっている
武田教授は、権威にたちむかっているようにみえるが
じつはICRPや過去の法律に盲従する議論を展開している。