自然放射線はおどろくほど強いところがある。
年間1ミリシーベルトどころかブラジルなどは45mSv/y, イランでは10-250mSv/y,日本でも強いところでは1.26 mSv/yである。
この強い自然放射線と比較してF1(福島第一原発)の放射線は弱いからご安心くださいという
いいかたがある。御用学者たちだ。
それに対する反論は放射線はもともと害があるものだから、自然放射線そのものが良くないので
自分の意思に反して余計な放射線を付け加えるのはいかんという理屈が少なくなかった。
同意でいそうでできなそうな議論だ。
過去、放射線管理区域というものは
自然放射線とくらべて少ない量のレベルを問題にしてきたように思える。
放射線管理区域における放射線作業従事者は少ない放射線被曝でも一定の金額の
手当をもらっていた。統計的平均寿命は縮まるのだから、そんな小額の手当ではわりにあわないと
思いつつも、実際の被曝量などは気にもとめていなかった。
この放射線管理区域内では食事をすることも飲料をとることもできない。
スリッパもたとえ薄汚れていても(たいていのスリッパや靴はとても汚れている。
水虫の大繁殖の巣だ)
この食事も飲料もできないというところになにかがある。
それは、ICRP は認めたがらない内部被曝を防ごうという意図があるからかもしれない。
そして、自然由来の放射線とF1原発由来の放射線が違うところが
ここにあったのだ。
(パリ大学のP.サミュエル教授の指摘)
自然放射能は、宇宙のかなたから地殻の底にある放射性原子から照射を受けているもので、原子
そのものは生体から遠いところにある。ところが、原子力発電所からでる人工放射能は、放射性
原子そのものであって、生体との接触を避けることは困難である。セシウム137やストロンチウ
ム90は、カリウム、カルシウムといった生体にとって不可欠な元素と科学的に近縁関係にある。
したがって、これはカリウムやカルシウムの代わりに生体組織に結合されてしまい、ガンや白血
病、遺伝子の損傷などのような有害な作用をするのである。
さらに人工放射能は、「食物連鎖」を通じて、「生物濃縮」を起こすという点でも、自然放射能
と異なる。
放射線の人体の影響は放射線のもととなる放射性物質の種類によって大きく異なる。
そして、そして、
放射性物質から人体への距離によってことなる。
自然放射線はその発生源が人体から無限にちかい距離があるが
F1原発由来の核種による放射線は人体のなかにとりこまれ、近距離からの
被曝になる。ここがおおきな違いなのだ。
治療では前立腺治療に小線源治療という方法があり、前立腺に放射線源を埋め込に
線源とがんの前立腺を密着させる。ちいさな線量でも距離がちかいために効果が抜群となる。
F1原発由来の放射線は内部被曝なので小線源治療と同等の効果があるのだ。