福島原発の放射線被曝の安全性について低線量率だから、かえって健康によいという
真逆な発言をしている人がいる。稲恭宏(いな・やすひろ)博士だ
この方の論法は武田博士などとまったく逆である。
武田博士は低線量の放射線は累積値だからマイクロシーベルト/時の放射線でも
1日では24倍、10日で240倍、100日で2400倍として効いてくるから
一回こっきりのX線被曝などと比較するのは間違いだという理屈。

稲恭宏(いな・やすひろ)博士は逆にX線の被曝量を単位時間あたりで勘定をする。
累積値ではなく、瞬間風速で効くのだとする。だから、福島原発の放射線の強さは
X線などとくらべたら桁違いに少ないから、逆に健康になるのだというまったく正反対の論理。
そういうことを主張している稲恭宏(いな・やすひろ)博士の論文はいくつも
彼の学位論文がとおった東大と同様に権威ある専門誌をとおったのだから自説がただしいのだと
主張する。

さて事実はどこにありや。
すぐには答えはでないが、
チエルノビルの患者のついての症例のオープンな議論をして考えるのが
当面の方向だろう。
理屈は事実ですることだ。

チエルノビルの死亡者はは国際標準ICRPでは4400人(要確認)、
ヨーロッパ基準ECRPでは100万人(要確認)
と何桁もことなる。

一方
がんの重粒子線治療の立場から放医研の医師たちも発言をしたいのではないかと
思う。
特に重粒子線治療は放射線治療の回数を少なくしてきている。
そして正常細胞とがん細胞の感受性の違い等の研究がすすんでいる。
線量率の違いによる治療効果の研究もすすんでいる。