機構シンポジウムというのは高エネルギー加速器研究機構のシンポジウム(KEK)のことで
だれでも参加できる状態で
KEKの近未来の方針を議論する場の一つ。
今回はとくにLinear collider(LC) とEnergy Recovery Linac(ERL)を機構がどうあつかうのかというのが
争点であった。
ERLが1000億円のプロジェクトを提案するのにたいして、LCグループがそれでは、じり貧になってしまって危機感をもっている。ところがLCのトップの推進室長がLCの大勢の意見に反して、二つのプロジェクトを一緒に合同計画として実質、ERLをさきに進めようというので、話が紛糾している。
山口LC推進室長がいわば、自分のところの進展はB級で、国から予算がでる見通しがないと判断しているようだ。これをなんとかまとめようと高崎理事はこのさき、半年かけて内部で議論をしていこうと主張しているが、会場から、それでは間に合わない。なぜなら学術会議でもうすぐ、大型計画の提案がでるからだという。高崎理事は素直な人で、しばしその場で考えこんでしまい、”それはそうかもしれない”と答えてしまった。

最後に鈴木機構長がまとめた。
”(危惧していた)思った通りで、どの提案もみな非現実的な意見で(がっかりした)。
いまどき、1000億円の計画がKEKで通るはずも無い。(モロン)”

我が国の高エネルギー物理はいずこにいくのだろうか?