カルロ ルビアはイタリア人の高エネルギー物理学研究者で
講演もひんぱんいきいたりワークショップで一緒になった。
ハーバード大学の教授も兼務しセルンでの実験をしていたし
所長も兼務していたので毎週、アメリカとセルンをいききしているもっとも忙しい物理学者といわれていた。
声はおおきくおなかもせりだし、顔は赤らがおで、リーダーにふさわしい体躯と清涼をもっていた。
頭脳も明晰でだれもが第一人者とみとめられる人物だった。
それでセルンの所長をやめて、高エネルギ物理をやめて、
こんどは加速器をつかった、核融合の世界にはいってから
第一線の世界からだんだんに姿がかすんでいき、いまでは、なにをしているひとかと
消息をきなかいようになってきた。
彼のような人物でも世界の他の分野では
力をだしきれないのだろうか?
それほど世は魑魅魍魎の世界なのか?