高名な加速器物理学者の
andy sesslerと重粒子線治療は
関係ねー
と思いきや、彼は新しいタイプのFFAG という加速器での
小型化を研究している。
FFAGはサイクロトロンとシンンクロトロンの中間に位置する。
といっても専門家以外はその区別がつかないのが大半だ。
いりろ違いはあるが
サイクロトロンの磁石は直流だがシンクロトロンの磁石は交流だ。
直流のほうが楽なのだ。
むかし
エジソンとテスラがやはり直流と交流で
大げんかをしたことがあった。このふたりは犬猿のなかだったのだ。
二人の天才はなかなかの個性をもっていて、調べてみるとおもしろい。
いまでも
直流送電と交流送電の優劣は議論があってもよいがない。
マイクログリッドという議論はあるそうだが。
さてFFAG は直流の磁石だ。
加速器を小さくするには
磁場を超伝導にして強くするのが一番だ。
いま完成がまじかい CERNの LHCは
6Tにちかい磁場強度だったと思う。
放医研の磁石は通常の銅コイルのものでこれは
1.5Tだから4倍近い。
LHCの周長は27kmで磁場も電磁石の4倍だから
加速できるエネルギーもハンパではない。
この加速器は
Discovery machineとも
呼ばれている。
ヒッグズボソンのような物理理論にとって重要な粒子を発見できるとう願望があるからだ。
andy sesslerたちは
超伝導と新FFAG と組み合わせる事で
重粒子線治療装置の小型化を図っている。
新FFAG では
ノンスケーリング則という
FFAGの基本概念をひっくり返す案をつかっている。
その新しさがセスラーたちの興味をひいいているところだろー。
セスラーとわたしはFEL(Free Electron Laser)で一緒に仕事をしたことがあるが
このときは、スケーリング則がどこまで拡張できるかという問題をあつかった。
特殊性と一般性の関係を調べるって、とてもおもしろいことだから。
しかし
ノーベル賞の候補になんどもはいっている
andy sessler
のような大先生でさえもこのような装置をつくる予算獲得はままならない。
アマルデイは17年かかって最後は
政治家のおかげで
パビアの重粒子線ができたのだっけ。
日本の群馬は尾見幸次がひっぱてきたというから
イタリアと日本は共通点があるよーだ。