最近の高エネルギー実験物理は物理というよりは技術あるいは工学に
限りなく近い。ASIC やFPGAの高度集積回路を設計したり効率のよい結晶を
成長させたりの仕事がやたら多い。

サイモンファンデアメールというひとはその先駆者だったともいえる。
かれはCERN の研究者で最初か加速器の電源などで
その非凡な才能を示した。
加速器の電源を分布常数回路としてあつかい、磁石をつないでいくと
電源からみたら共振ができて、性能に影響をあたえこことを示した。
そして、ファンデアメールは
ニュートリノという痕跡をのこさないような幻の粒子を
集めることの可能な電磁ホーンを発明した。
これなしではいまのニュートリノ実験などはありえない。
さらにさらに
CERN の大衝突器で
衝突の確率を大幅にあげるために
微弱なノイズ信号である
ショットキーシグナルをつかった
確率冷却法を考案した。
この仕事がカルロルビア教授がWボソンの新l粒子を発見し
ノーベル賞を分ける事になる。
加速器の分野の仕事で
ノーベル賞を受賞したのは
このファンデアメールのみである。