頭勁部腫瘍でいつも放医研の重粒子治療の
成果として引き合いにだされる2例
をご紹介しよう。

図1:頭頸部線様嚢胞癌。57.6 GyE/16回/4週間治療。
治療前MR画像(左)、線量分布図(中央)、治療
後24カ月後(右)で示されるごとく
腺癌・腺様嚢胞癌・乳頭状腺癌などの腺癌系では80%を
超える局所制御率が得られている。

図2:鼻空悪性黒色腫。57.6 GyE/16回/4週間治療。
治療前(左)後5年目(右)だ。

悪性黒色腫は、腺癌系と同様に他に
有効な治療法がない

疾患であることから、炭素イオン治療の対象となる
有望な疾患であり、相当に高率な局所制御が得られている。

また
腺癌系はX線治療や抗がん剤治療が
ほとんど無効であり、

頭蓋底浸潤を示す手術不能例や、手術に
より美容上・機能上の損失の大きい症例では、
炭素イオンの格好の適応疾患と考えられている。


等頚部線様嚢法胞癌
図1:頭頸部線様嚢胞癌。
悪性黒色

図2:鼻空悪性黒色腫。