番外編・夏のお約束 8・Bルート | 徒然とわ日記

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日々の暮らしの中、心に留まった事を綴ります(^-^)
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――こやし玉の強烈な臭いのおかげで、ラギとナイト、2人の争いは収まったものの。

「おいとわ!馬鹿野郎!くっせーじゃねーか!!」
ガロンがとわに文句を言う。

「…お嬢…以前お教えしたでしょう、アイテム使う時は冷静かつ慎重にって!」

ナイトは大きなため息をつきつつ、しょんぼりするとわの頭をぽんぽんする。
「まあ、分断するという目的だとすれば、間違いではないけれども。」

「とりあえず、この涙出そうな臭いをなんとかしましょう。」
ジョウジの一言で全員が入り江に移動する。


「海だ海だぁ!塩水飲み放題だぜーー!塩分不足にゃもってこいだ!」

ガロンがザボンと潜る。

「飲み放題だが、いろんな調味料が混入してるぜ。……って聞いてないか。」

ナイトが、ユクモ装備を波打ち際で手洗いしている。

「色落ちするんだよな、この赤……。なんとかなんねーかな。」

「お嬢様、しっかり手洗いするのですぞ。直にこやしに触ったわけですからな。」

レモン石鹸をとわに手渡し、ジョウジも装備を脱ぐ。

とわはもらったレモン石鹸を手の上で転がす。

汚い字で「ガロン専用」と彫られているのに気づいた。

彼女は「うん○ゴリ専用」と彫り直す。

―――ガロンのくせにわたくしを馬鹿呼ばわりするなんて!!皆の流したうん○でも飲んじゃうといいんだわ!

一方、ラギは。
ジョウジと、小学生みたいな仕返しをするとわのそばで、海水に身を沈めてそれぞれ付着した臭いを洗い流していた。

「お嬢様……そんな子供じみた真似しなくても……。」

「ふむ、むくれた顔もあどけなくて可愛いな。」

「「………。」」

それぞれの認識の違いに、2人は無言で顔を見合わせた。


とわは内心、がっかりしていた。

せっかく、いつ着ても良いように携帯していた新しい水着。

波打ち際にきたので、早速着てみたのだが。

見て欲しい爺や、ナイトは自分の衣装を洗濯中で、こちらを見てくれない。

仮面のせいでどこを見ているのかわからないラギだけは、こっちに体を向けてくれているようだが。

――褒めてくれるかと思ったのになぁ。

虎姉様に一緒に選んでもらった黒いビキニ。一生懸命に背伸びした、少女の想い。

手元のレモン石鹸にいたずらしながら、小さくため息をつく。

もう一度ナイトや爺やを見るが、目はあったものの、すぐ視線を逸らされてしまう。

――見慣れているのかしら、女の肌。それとも、わたくしに色気がないのかしら…。

波をうけながら、足のつく限界の所まで、彼女は歩いた。


ジョウジは目のやり場に困っていた。

はしたない格好を、と言おうとしたが、あれはおそらく虎姫様と一緒に選んだもの。

うんうん言いながら悩みに悩んでいたのを知っている。

無下に否定はできなかった。

――それにしても参ったな。いつまでも子どもではないということか…。

とわの輝く肢体に、父親がわりとして、男として、少々複雑な思いがある。

ふと、隣に居たラギが彼女の方へ泳ぎだすのが見えた。

見守っていると、ラギはとわの腕をとり、耳元に顔を近づけた。

それを受け、彼女が嬉しそうな、はにかんだような笑顔を浮かべて彼を振り返る。

ラギは自分の面の下から、少し小ぶりの面を出し…って、あいつ、何枚持ってんだ!

ジョウジは驚いた。


「その笑顔はあまり誰かに見せて欲しくない。」

ラギに面を渡されたとわもびっくりしていた。

仮面の下にまた仮面?この人、いつも複数つけてるってこと?

仮面のオトコ。真っ先に自分の水着を褒めてくれたひと。とわの胸がキュッと熱くなった。

面を受け取り、つけてみる。

一種の安心感みたいなものを感じ、とわは何故ラギが仮面を好むのか、少しわかった気がした。


ガロンはナイトと共に、サシミウオの群れを追いかけていた。

オトモのたっぽ、ジェット君も一緒だ。

呼吸をしようと海面に顔を出すと、ちょっと離れた所にラギととわが浮かんでいる。

「お?」

なんだあいつら、ちょっと良い雰囲気か?

立ち泳ぎでちょっと見ていると、サシミウオの群れが、ナイトに追われて2人に向かって行く。

「あの仮面、どさくさに紛れてお嬢に手を出すつもりか?」

ナイトがわざと魚の大群を追ったのに気づき、ガロンは小さく笑う。

「見てて飽きねぇ連中だぜ…。」

とわのオトモ、わぐにゃ~がガノトトスを一本釣りしたのは、ちょうどその頃のことだった。




とわ&GG共著