姫ハンターと、それをしっかりと支える執事。
互いに心を許し合った仲だからこそ、強烈な美しさがある。
絵画のようなその光景に、とわは、ほうっとため息をついた。
その晩、ジョウジは、とわのお姫様ごっこに付き合わされる羽目になる…。
「…お名前、聞けませんでしたな。」
夜風を浴びながら、ジョウジととわは、景色を眺める。
男は、結局、名を明かさなかった。
「私の真名は、ただ、我が姫のみが識ればよい話…。
ご無礼をお許しいただきたい。」
綺麗な所作で一礼し、彼は去って行った。
「…まったく不思議な方ですな。」
「うん…人間離れした妖艶さよね。
でも、師匠のこと、心から大切にしているのはわかるわ。」
2人、つかさと、その側に控える男を遠くに眺めながら語る。
「爺や、私、決めたの。
師匠も言ってた。
やりたいことをやれって。
だから、本当にやりたいことが見つかるまで、いろんなこと試してみる。
モンスター狩ったり、
採取したり、
人のお願い引き受けたり。
今は、正直、わからないんだもん。
何がしたくてハンターになるのか。」
何の為にハンターになるか。
ジョウジは思いを馳せる。
若は、誰かの助けになりたいとハンターの道を選んだ。
拙者は…。
両親がハンターだった事もあるが…。
…そうだ、旅が好きだったからだ。
色々な街を渡り歩くキャラバンでの生活は、少年期の好奇心を満たしてくれた。
「拙者は、知らない世界を知りたくてハンターを選んだのかもしれませぬな。」
「ふぅん……。
…って、しばらく旅して無かったじゃない。」
にんまりと笑い、とわはジョウジをつつく。
「原因は姉様ね~?」
ジョウジはそっぽを向いた。ちらりと見える耳が赤い。
「大人をからかうものではありませぬ!」
とわの軽やかな笑い声が響く。
ある夏の夜。
ドンドルマまであと数日。
つづく
とわ&GG共著