以下 備忘録
いままでの報道で、確認されたと思われる事は;
・虫剤が混入しているのはいずれも中国の天洋食品製の冷凍ギョーザである。
・メタミドホスもジクロルボス(注)も高濃度で検出され、材料の残留農薬由来ではない。
・同じ製造日の多くのギョーザから広範囲に検出されていない。そして日本では実質困難なベンゼンが希釈溶剤に配合されていたと思われること
・材料混合などの製造工程で混入されたものでない可能性が高い。
これらが現在判っている事です。
(注)ジクロルボス(DDVP;2,2-dichloroethenyl dimethyl phosphate)とは、この日本でも樹脂板に含ませ吊り下げて使う「殺虫プレート」や調合農薬として使われています。DDVPの揮発性を利用した殺虫プレートは近年換気の悪いところでの使用は制限され、ポジテイブリスト導入以降、使われなくなる傾向があります。しかし下水路に生息するクロゴキブリ類の室内進入阻止など、ほぼ密閉空間へのDDVP殺 虫プレート吊り下げ設置は忌避の点でも効果的であり、現行法下においては流通が無くなることはないでしょう。
日本の防虫防鼠施工、コンサルタントを生業とするペストコントロール業界では、以前に使われていた薬品が今は使われないということは珍しい事ではありません。周辺環境含めた設備改善や清潔清掃を指導推進しつつ、分解性の良い残留性と環境負荷のより低い薬品を導入し、必要最小限に使ってゆく業界の姿勢は、今後の中国の衛生環境事情改善へのノウハウになってゆくと考えてもよいでしょう。
「食品に小石が混入していた」ら吐き出せばよい。これが某国の常識であり、他の国でもすくなからず似た傾向があります。日本の消費者の感覚は世界の感覚とすこし違う、ある意味特殊なのだと認識した上で、事に対処する必要があります。
異物への感覚だけではありません。芸術作品の鑑賞でもあるまいに、曲がり太った完熟キュウリのほうが、細くまっすぐで農薬まみれの味わい薄いものより体に良いのです。虫がついている野菜は安全で安心なのだと認識する視点も必要です。
また旬の野菜を摂る智慧を日本人は食文化の中にもっています。太陽を浴び二ヶ月かけて栽培されたほうれん草は、ハウス栽培の短期「もやし」栽培のほうれん草よりファイトケミカル、(Luteinなどのカロテノイド類、食物色素)抗酸化物質が豊富なのです。
女性の子宮には特異的にこのLuteinが貯蔵され、活性酸素の害を除去する働きがある事が既に解明されています。子宮を守る色気(黄色 い)のある素敵なファイトケミカルです。葉緑素が失われたら表れる黄色い色素であり、紫外線の害から葉緑素をガードしているのです。秋の美しい紅葉も同様です。カロチノイドが消えるまで、葉は腐る事がないのです。一般野菜でもっともルテインの豊富なほうれん草がハウス栽培される様になる以前は、子宮内膜症は珍しい病気だったのです。医者が他院を見学するほどでした。ハウス栽培が主流になって以降、子宮に障害を抱える症例が増えている流れと符号する事実は、食文化崩壊への警告として捉えて、然るべきなのです。
殺虫剤混入ギョーザでは、後遺症も残るリスクを抱える被害者の方には酷な事ですが、今後の被害を防ぐ意味からも、「人に与えられた臭いや味覚の識別能力」が自分と家族を守る」 「味覚能力の低下をもたらす亜鉛不足などの食生活の悪化改善」をと、声を大にして言わねばなりません。
供給者の能力も同様です。昨年春から10件以上のクレームを受けていたJT。対応を誤れば人命に関わる惨事を招 くのが食品である事を改めて社会から問われています。国の医療費を押し上げる元凶の煙草事業の一翼を担いつづけながら、食品に手を広げこの有り様、現時点食品を扱う資格なしと言わねばなりません。日清食品などとの冷凍食品事業の経営統合がご破算になったのも至極当然の流れです。 注から横道に入りすぎてしまいました。
殺虫剤がいつ混入したのか、原料と包装材料の保管状況と殺虫薬剤散布の有無・現状、生産の仕込み量、ロット管理状況、包装時点か、倉庫保管時点か、トラック配送時なのか、中国でなのか、日本到着以降か、誰が何のためにやったのか、事故あのか等、まだ手掛かりが乏しく、早急な全容解明が待たれます。
これまでの食品事例同様、今回も不適切な報道がマスメディアから数多く垂れ流されています。天洋食品製ではなく、ギョーザでもない中国産の冷凍食品を“念のため”自主回収するとアナウンサーが伝えた後で、「危険ですから、ご家庭にあっても絶対に食べないでください」といった消費者を混乱させる「サブリミナル扇動」キャスター。「残留農薬か」が否と分かって以降も、この事案と関係のない農薬過剰散布の様子を繰り返し映し出す。などのあきれたマスコミは未だ健在です。憶測や不確かな情報をも使い視聴率獲得に奔走する者へ、否と突きつけられないのが今の日本の現実です。消費者の印象は事実を超えて、抑えらえないことを思えばこの事案の深刻さを憂慮せねばなりません。
検査は安全確保の最適手段だと思う一般消費者には、テレビ番組のコメンテーターが「中国産製品はたったこれだけしか検査をしていなかったのですかっ」と呆れ返る様子は、「やはり検査しかない」という流れにつながってゆきます。牛の全頭検査をすることでBSEの恐怖という国民感情を鎮めることができたのは、記憶に遠くないことです。国民の感情を抑えることができるのは現時点「検査」です。検査は国民が理解しやすい、安全確保の手段ではあります。しかし検査自体が安全確保を保証するものではないことの認識は食の関係者にとっては既に常識となっています。一般消費者の検査への要望は、今年7月末のBSE全頭検査廃止への抵抗をみても、確固たるものだとうかがえます。中国産食品の全品検査も望む勢いです。お殿様の毒味でもあるまいに パッケージを開ける全数検査をしたら商品にはなり得ません。全数検査はあり得ない事です。
食の安全はHACCP方式のように、決められた製造工程が適切に遂行されているか、適切なポイントを設定し、そこで確認することが、結果的に安全確保もたらすのだと理解する。食糧自給率の低い日本が選択できる現実的手段です。
報道番組のコメンテーターの「そんななんて悠長なことでいいんですかっ」に噛み付かれようが、適正な管理を厳格に実行し実行されている事を検証確認する。そのシステムこそが検査だけでは達成できない安全を確保するとの認識を持つことが何より重要です。
あり得ない全数検査を求め、ありえないゼロリスクを求める方は、全て自家調理をしてください。
自分で料理をする気概も意欲も失って久しい方々にとって、振り返る良い機会でしょう。
ぜひギョ-ザの皮作りも挑戦してみてください。「日清フラワ-薄力粉」お奨めします。
こねて、寝かせて、ちぎって、小型の麺棒で丸くするんですよ。
「不満分子の嫌がらせ」も包み込み、人としてあるべき躾を踏まえた経済交流を志向することが肝要です。
引用URL;HACCPとは
http://www.maff.go.jp/sogo_shokuryo/haccp_hp/sub1.htm
引用URL;HACCPを学べるセミナーは
http://www.jfrl.or.jp/modules/contents8/