「幸せ」のカタチ | 学生国際協力NGO FEST TOKYO メンバーブログ

学生国際協力NGO FEST TOKYO メンバーブログ

国際協力の最先端へ―――― 
現地の自立発展を目指す様々な思いを綴ります。



「中野サンにとって、幸せってなんです?」

年上にも関わらずさん付けを辞めない彼は、

その関西弁交じりのセリフで、いきなり僕の死角だった所へ飛び込んできた。






読者の皆様どうもお久しぶりです。

気がつけば現役最古参、ブログは4回目(?)の中野です。

めぐり巡って国内事業部に所属しています。



さて、皆さんにとって「幸せ」ってなんですか?

好きなものをおなかいっぱい食べることですか?

それともぬくぬくとした布団で二度寝をすることですか?

毎日友達と楽しく話をすることですか?

ゴーストライターに曲を作らせて印税でうはうはすることですか?


それぞれ人によって形があると思いますが僕自身がふと思ったのは、

「今日は幸せだな♪」とか「今日ツいてないなー」とか

今の自分がどんな風かを考えることはあっても、

それと切り離して「幸せとはなにか」を考える機会って意外と少ないなってことです。



なので彼の問いかけは僕にとってはとても新鮮でした。

彼はバイト先の先輩で、作家を目指して執筆活動をしている人です。

独特のリズムで懐に飛び込んでくるので、凄く色々な話をするし、

なにより彼と会うたびに作品を読ませていただいて感想を言ったりするので、気心がしれていると思っています。

だからこそ、その場でいい答えをひねり出そうと考えたのですが、

付け焼刃でどうにかなるものではなくて、結局保留にしました。



ただ、保留にしただけなのでまたすぐに考える機会がやってきました。

理由は単純で、好きな人ができたからです。

んでその人が嬉しいことに彼女になってくれたからです。

FESTメンバー全般に言えることですが、

正直FESTにのめりこみ過ぎてそんな機会なんてほぼないです。

そんな嬉しい機会に恵まれて、また違う視点で「幸せ」について考えてみました。





1ヶ月近く考え抜いて出した結論は、

夜眠りに就くときに、「明日も頑張ろう」と思えること

でした。


まず今日衣食住の心配をすることなく、また明日もそれを心配しなくていい環境があること。

その上で、人から信頼したりされたり、人を愛したり人から愛されたり、そんな温かい人間関係がある。

そして、今日自分が「頑張る」に値する何かがあって、明日もそれが持続する。

そんな状態が僕にとっての幸せでした。




そうやって改めて結論を出すと、

今僕は、僕の思う幸せからは少し離れています。


夜な夜な夢を語らえる友達がいて

バイト先の近くまで、寒い中歩いてやってきてくれる彼女がいて

家に帰れば栄養満点のご飯があります。

頑張ることも見つかりました。


ただそれが、本当に頑張るに値するのか、少し悩んでいる自分がいます。

出来るかわからなくて、不安に震える自分がいます。





こんな風に日々バカみたいに悩んでいる僕を、

またちょっと違うところから眺めてみると、

世の中にある色々な仕事や仕組みが、

僕の思う「幸せ」をたくさんの人に届けるためにあるということも感じられます。

僕は不安に打ち勝って幸せをつかむために、本を読んで勉強し、食事をして英気を養うわけで、

それは僕の「幸せ」を構成する1要素です。


それは国際協力もそうです。

明日頑張れる環境にない人、明日頑張ることがない人の助けになることが目的であるので、

被支援者にとって何かしらの+があるものである。

と僕は思っています。


それを踏まえてこれまでのFESTでの2年間を振り返ると、国際協力と自分の「幸せ」は相いれない要素が多くあることは感じ始めました。

それでも尚、これまでの時間を無駄だと思わないのは、その結論が全力で取り組んできた結果得られた、納得のいく答だからです。そしてそれが今の自分の価値観を、そして「幸せ」の一部を形作った源だと感じることができるようになったからです。


全力で取り組んできたからこそ、見えるものが確かにあります。

学術的に正しいかなんか知らないし、そこに理屈はありません。


それでも、新しい「幸せ」をつかむために必要なヒントは見つけられました。



さて、皆さんにとって「幸せ」ってなんですか?

好きなものをおなかいっぱい食べることですか?

それともぬくぬくとした布団で二度寝をすることですか?

毎日友達と楽しく話をすることですか?

ゴーストライターに曲を作らせて印税でうはうはすることですか?


「幸せ」には色々なカタチがあります。

目に見えるかもしれないし、さわれるかもしれないし、

匂うかもしれない。

1つの「幸せ」が色々な見え方をするころもあります。

人によってそれぞれであるものを、それぞれのやり方で捕まえるはずです。


ただ確実に言えるのは、それを手に入れる過程で血反吐を吐くような努力が必要だということ。




僕は今回の渡航には参加しません。

それでも懸命に努力しようと思います。

今確かにつかみかけている「幸せ」を自分のものにするために。


渡航まではもう3週間もありません。

メンバーが一人でも多く「幸せ」のかけらを掴んで、

それをブログやら報告会やらで少しでも多くの人に見せられることを切に願っています。

メンバーで顔を合わせたときに、小学生みたいな笑顔で、自分の掴んだかけらを自慢し合う。

そんな楽しい夢を見ながら、僕は日本で頑張ろうと思います。






明後日はバレンタイン。

読者の一人でも多くが幸せに過ごせることを願いながら、

終わろうと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。




国内事業部

中野康平