次の記事は私がときどき読むブログのもの。

 

 

記事の中に、次のような記述がある。

 

「双極性障害の診断乱発は、ジプレキサが双極性障害に適応拡大されたあたりから(あるいはそれより少し前に)現れ始めた「現象」です。つまり、統合失調症薬としてのジプレキサの特許が切れるため減収を嫌った製薬企業(ここではイーライリリー)の販売戦略の一つとしての「適応拡大」ということです。」

 

医療界の実態を知らない人がこの記述を読むと、次のように考えるのではないか。

 

・「そんなことはないんじゃないか。まさかね。」

・「陰謀論そのもの。こういう風に思うのが精神疾患特有の症状だな。」

 

このように考える人は本当に世の中を知らないと言わざるを得ない。医療界だけではないが、現代社会の目立った事象は、ほとんどがお金儲けに因果関係がある。実際、引用文中の「イーライリリー」という製薬会社は2024年6月18日時点の時価総額トップテン(1位はエヌビディア)に入る企業である。疾患ブームを引き起こせば、巨大な利権を生むことの実証である。

 

薬の販売戦略が病気を作り出すことは、精神医療で「うつ病ブーム」が最も有名だ。このブームの後継が上記の「双極性障害ブーム」に他ならない。さらに、これは子供から大人までを対象にする「発達障害ブーム」につながる。

 

このような医療界のバブルが、現代社会全体を包み込むときそれはパンデミックとなる。新型コロナ騒動はこの典型である。

 

ブームやバブルは、だいたい10年おきに起きると言われている。集団が「もうだまされない」と記憶しておいても、10年経てばすっかり忘れてしまうのである。

 

私は、1990年代の経済バブル期に、静かなうつ病ブームに取り込まれ、漫然診療を続ける心療内科医によって2009年に双極性障害ブームに巻き込まれた。このブームに7年振り回された。

 

通算25年間かけて、医療界のブームは、私個人から診療報酬として400万ぐらい搾取することに成功している。私が負担したのは、3割だから120万程度だろう。これでも個人負担としては少ない方ではないだろうか。気分障害の患者は100万を超えているから、慢性疾患に移行させられて、生涯にわたってサブスクリプション患者となれば、莫大な診療報酬源となる。

 

さて、これらの軽症精神疾患ブームから逃れた後に残ったのは、苦い経験だけである。身体的には、超健康であったのに。

 

医療とは、人を病気に見立ててお金儲けをするだけの組織としか感じられない。もちろん、長い人生の間には、骨折や靱帯断裂を治してもらったこともあるが、トータルでは、やはり負の効果しかない。

 

このような医原病の被害が著しいのは、やはり精神医療だろう。現在の精神疾患と診断されている人々のどのくらいの割合が本当に手当てが必要な人々は1%も存在すれば多い方だろう。99%は、無駄な服薬や通院に費用をかけている。

 

医療がビジネス的に成功するには医現病なしには考えられない。

 

社会保障費が数十兆の大半が、このような無駄な医療行為の診療報酬に使われている。これは、重大な問題ではないか。

 

いや、それはお金を回す行為として経済発展として認められるという人たちもいるだろう。しかし、それには重大な視点が欠落している。

 

医原病は病であるからだ。そう、人々の健康が損なわれている。人々を病から救う医療そのものが病気を作り出す矛盾はどうにもこうにも説明できない。そこで、医療界は、例えば精神医療界は次のような説明を作り出す。

 

「現代医学は、脳のメカニズムから精神疾患を理解しようとしている。治療が必要でしかも可能になりかけているんです。」

 

結果どうなっているか。子供や成人の特性まで、「これは薬物治療の可能性がある○○病と診断されます」といって、薬害ばかりを生み出している。

 

普通の人々に、脳のメカニズムがどうのこうのと言ってもよく分からない。むしろ、そのことを利用して煙に巻き、とにかく薬物治療をやろうとする。

 

私は、量子力学を学んだことがあるのではっきり断言できるが、今の精神疾患を脳のメカニズムと結び付けて治療云々と言っている時点ではっきりトンデモ科学である。

 

薬物乱用の問題も、薬の開発の失敗から生じた例も枚挙にいとまがない。これも医原病とみてよいだろう。

 

すべては、医療がビジネス主義であることに発端がある。